今月9日、札幌市中央区南9条西3丁目の歩道上で7歳の男の子に自転車で衝突して転倒させ、左足骨折などの重傷を負わせたままその場を立ち去った男の行方が捜索されていました。
警察は、衝突時の防犯カメラ映像を公開し、付近の防犯カメラ映像を精査するなどして捜査を進めた結果、すすきの飲食店に停められた自転車からアルバイト勤務する札幌市豊平区の大学生・小嶋寛人容疑者(20)が捜査線上に浮かび上がったのです。
20日には、小嶋容疑者がひき逃げの疑いで逮捕されたものの、その供述は当初チグハグなものだったようです。
逮捕当時、小嶋容疑者は「自転車は盗まれた」と容疑を否認していたようですが、「違うところに停めた」と供述を転換させると、「子どもにぶつかり、助けることなく立ち去りました。アルバイトに行く途中で少し急いでいた」と容疑を認めるに至りました。
さらに現段階までに衝突時の自転車はみつかっておらず、小嶋容疑者が証拠隠滅を図った可能性もあるとして捜査が続けられています。
この事件展開に加害大学生を批判する声も大きいが、一方でコンビニエンスストアから勢いよく駆け出し、衝突回避が艱難な状況であった点などから被害男児に対する非難という心無い声もあげられているのです。
しかし、勢いよく駆け出したと言ってもそこは、あくまでも"歩道"。
自転車は車両であるため基本的には車道を走行しなければならないうえに、歩道を走行する場合は歩行者に配慮しなければならないため被害男児に対するバッシングは筋違いといえるでしょう。
また、「躾」という言葉を用いて被害男児の両親に対する非難の声を上げるものもいるが、こういった声には「躾が~!という人もあまり親の躾には恵まれてないよね...」と打ち消されています。
割り出された加害大学生のTwitterアカウントには「公務員への第一歩を踏み出した。国を救います」と力強いコメントがあったばかりだったのですが......。
痛みで立ち上がれない子どもを救えていない事実がある以上、少々説得力には欠けるのでしょう。(文◎編集部)
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