2018年3月に発生したコインチェックからの580億円とも言われる仮想通貨NEMの巨額流出騒動では、様々な対応策が練られながらも犯人グループ側が逮捕されること無く全量の転売に成功ということで仮想通貨自体の信頼性が揺らぐ事件となってしまいました。
この事件により仮想通貨管理に関する制度や監視は厳しくなりましたが、仮想通貨自体の価値は未だ回復に至らないどころかジリジリと値を下げ続けるという状況にあります。
そんな中、改めて仮想通貨を巡る騒動が勃発しました。しかも今回は警察による逮捕も含む事件ということで関心も高くなっています。
騒動の発端となったのは自身のWebサイト上で実験的に「Coinhive」というツールを使っていたフリーデザイナー。
この「Coinhive」とはそのスクリプトが仕込まれたサイトを訪れたユーザの端末CPUを使い、勝手に仮想通貨を「マイニング(採掘)」してしまうというもの。
なお、「マイニング(採掘)」とは仮想通貨の流通処理にCPUを貸すことで、報酬として仮想通貨を得るシステムのことです。
罪の意識もないまま実験的に同ツールを利用してみた該当のフリーデザイナーですが、ある日突然警察が訪ねてきたかと思うと「不正指令電磁的記録 取得・保管罪」で逮捕の上10時間拘束、そして10万円の罰金刑となったそうです。
さらに警視庁では同様の罪で全国10県から16人の逮捕者があったことを発表。
続けてiPhoneを展開するAppleがアプリストア審査ガイドラインに仮想通貨マイニングの禁止を明記。これらのニュースは仮想通貨業界に大きな衝撃を与えました。
一連の騒動を受け、インターネット上には「ぼくもCoihive一瞬使ったけど、これ犯罪なの?w」とアンチユーザーを煽るものも現れるなど自体は混沌としています。
現在では「警察の反応はやりすぎ」「かわいそう」と逮捕され10万円の罰金となってしまったフリーデザイナーに、仮想通貨を送って支援しようという動きもありますが、「まあ自分の利益のためにスクリプト埋め込むなんてどう考えてもやっっちゃイカンわな」との見方が根強いようです。(文◎編集部)
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