今月6日、平成最大の事件であり、世界初かつ最悪となった化学テロを首謀又は実行したとしてオウム真理教の教祖、麻原彰晃とその側近幹部6人の計7人に対する死刑が一斉に執行されましたが、「後継者」はどうなるのか、という問題が残されています。しかし、子供に罪はない、その基本を忘れてはなりません。
この死刑執行は新たな騒動を招く形となり、麻原彰晃の遺体や遺骨を巡る駆け引きが早くも開始されています。
そして、9日には麻原彰晃の三女でアーチャリーこと松本麗華氏がコメントを発表し、やはり遺体や遺骨、分骨を巡る違和感を吐露していたため、遺骨を譲り受ける形となった四女の動向や発言に注目が集まっていました。
そして、9日夜、長らくオウム関連の闘争に弁護士として関わり、自身も何度となく教団から命を狙われた滝本太郎弁護士を通じ、四女・松本聡香(さとか)氏が以下のようなコメントを発表した。(以下一部抜粋)
【私は自分が他の親族に比べて実父から愛されたとは最後の言葉を踏まえても思いません。ですが、かなり信頼してくれていたのかもしれないというのは思い当たる節があります。実は知る限り彼と最後に接見できたのは私だったからです。
松本元死刑囚はおそらく最後は一人の人として葬られたいのだと思います。信者から神と崇められ、世間から悪魔と憎まれる人生というのはつらかったのではないでしょうか。誰も人として温情をかけてくれないわけですから。
彼は自分で始めたことの幕引きをもはや一人ではできなくなってしまったのです。自分の真意を伝えるのが苦手なのもあると思いますが、あまりに事が大きくなりすぎました。】
また、この文章には残された他の家族や信者に対し、
「もうオウムを終わりにしませんか。社会を憎むのは終わりにしませんか」
といった言葉もあり、一連のオウム事件の被害者や遺族に対しる謝罪の言葉もありました。
このコメントには、
「残った人たちに伝わると良いですね」
「四女さんまともですね」
といった肯定的意見も多いのですが、
「文章が良く出来すぎてなんだか」
「江川紹子のコメントはよ」
「『四女だけはまともだな』ってみんな思い込み始めてるだろ? そういう奴危ないよ」
といった訝しげな声も、もちろんあります。
全体的に多いのが、「まとも」「まともじゃない」といった言葉ですが、人それぞれに差が大きい「まとも」の概念。簡単にインターネット上で自身の倫理観を発言している人々の「まとも」は本当に「まとも」なのか、改めて自分を振り返る事が必要なのかも知れません。(文◎編集部)
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