7月31日にメキシコ中西部のドゥランゴでアエロメヒコ航空機が墜落する事故が起こりました。幸いというのもおかしいですが、乗員103人のうち死者はゼロだったとのこと(重傷は2名)。しかし、5月の国営キューバ航空(死者112人)、4月のアルジェリア軍用機(死者257人)、3月のUSバングラ機(死者51人)など、2018年にも大きな飛行機事故がちょこちょこと起こっています。そこで今月は航空機の事故にまつわるデータを調査してみました。
<グラフ1>航空安全ネットワーク(ASN)のデータをもとに、筆者がグラフ化しています
グラフ1は世界で発生した航空機事故件数について、1942年から2018年までの各年ごとに示したデータです。統計のタイトルが「fatal airliner (14+ passengers) hull-loss accidents」で、「fatal(致命的な)」とありますから、「死者が発生する規模の事故」と捉えてよいかと思われます。
航空事故の発生件数は2000年代に入ってから減少傾向が見られ、昔に比べると安全性は向上していることが伺えます。とはいえ、最近になっても毎年10件以上の事故が起こっていることを考えれば、絶対に安全とは言い切れないというのも事実です。
<グラフ2>航空安全ネットワーク(ASN)のデータをもとに、筆者がグラフ化しています
次に、同じく1942年から2018年までの航空機事故による死者数の推移を示しているのがグラフ2。2000年代以前では1000人を超える死者はざらで、2000人以上という年もあります。ここ数年は減少傾向にあり、2017年は59人と過去最低をマークしました。
というか、2018年は半年が過ぎた段階で300人を超えていて、大規模な航空機事故が多く起こっているようです。ちなみに近年で最も死者数が多かった2014年はマレーシア航空370便の墜落事故が起こった年でした。
<グラフ3>運輸安全委員会のデータをもとに、筆者がグラフ化しています
最後は日本の航空機事故のデータを見てみましょう。グラフ3は運輸安全委員会から発表された統計で、死亡事故以外の事故も含めた数値となります。また、対象となる飛行機は大型機、小型機、超軽量動力機(ハンググライダーにエンジンを装備したような簡易構造の航空機)の3種類で、それ以外のヘリコプターや飛行船などは省いています。
グラフを見ると事故自体はそれなりに起こっていて、小型機や超軽量動力機では死者も出ています。しかし、大型機に限れば、1985年に起こった「日本航空123便墜落事故」以降に大規模な死者が発生する航空事故は起こっていません。日本の航空会社はそれだけ安全性を追求しているということなのでしょう。
とはいえ、航空機は墜落してしまうとかなり高い確率で死亡するため、万が一が許されない乗り物です。ただ乗客としては気をつけようがないので、世界の航空会社さんには万全を期した安全対策を追求し続けてほしいなと思います。(取材・文◎百園雷太)
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