安倍総理と二階幹事長が大好きな稲田朋美元防衛相が就いたポストとは(稲田朋美オフィシャルホームページより)
あのう、「女性が輝く」はずじゃなかったんでしたっけ? そして「女性」はどこへ行ったんでしょうか? そんなことも言いたくなる第4次安倍改造内閣。入閣した女性は片山さつき参議院議員だけという有様ですわ。
なんか、安倍晋三首相は「片山さんには2人分も3人分も働いてもらう」なんて言っていましたけど、それ間違っていますから。だいたい片山さんって、普通で軽く5人分くらい働く人ですから。
いやそれよりもすごいのは、やはり総裁特別補佐と筆頭副幹事長のダブル就任の稲田朋美元防衛相かな。「大臣経験者が降格」なんて否定的に報じたところもあったようだけど、大間違いです。
この2つのポストに同時に就任したということは、安倍総裁の側近の地位と二階俊博幹事長の側近の地位をしっかりゲットしちゃったということを意味し、「稲田首相」の芽も出てきそうなんです。
安倍首相の「秘蔵っ子」と言われている稲田氏ですけど、実は二階幹事長とも近いんですよ。昨年末には防衛大臣辞任後初めて出演したネットテレビ番組ではたいして反省もなく、「もう一度防衛大臣をやりたい!」などと大胆に発言した稲田氏ですが、この出演も番組のMCに近い二階幹事長がいてこそ実現しました。
でもね。なんかすっきりこないんですよね。だっていかにも「オオモノがエコ贔屓しました!」という感じがプンプンしてますから。これを見てプンプンした女性は少なくないと思いますよ、「こんなの、女性が輝く社会じゃない」って。
はっきりいって「稲田朋美が輝く社会」じゃないですか。そもそも辞任してわずか半年で、「次はうまくいく」なんて保証ができますか? 防衛という重要な公務を個人的なリベンジの対象としてもらいたくないですね。盧溝橋事件の失敗を補うべく無防備にインパール作戦を強行し、何万人もの兵士を無駄死にさせた牟田口廉也司令官みたいなものですよ。
だいたいこうした「オッサンが選ぶ女性が輝く社会」が続く限り、本当の「女性が輝く社会」はなかなか実現せず、片山地方創生担当相のような女性が酷使されるんですよね。もっとも片山大臣はいくら酷使されてもそれ以上に働ける人。そういう意味では特異例なので、とりあえず除外しますけど。
ということで、しばらくは天照大神が出てきそうにもない永田町の現場から、沖縄取材の疲労がとれなくて輝けない安積が中継しました。(文・安積明子)