はあ? こんな無価値なものをもらっても...
ここ最近、メールの受信ボックスをチェックしてニヤリとすることが日課となっています。なぜかというと、あの仮想通貨流出事件や事業譲渡で世間を騒がせたZaifさんのおかげ。先月中旬あたりから事業譲渡の同意を促すメールが毎日のように送られてきて、その〝件名〟の変化を見ているだけでも面白いんです。
以下、Zaifさんから送られてきたメールの日付と件名を羅列してみます。(※10/19の「事業譲渡の予告通知メール」からZaifさんのメールはあえて削除していなかったので、おそらく同日から11月20日の10:00時点で送信されてきた全メールじゃないかと。ただ、保存ミスなどでヌケがありましたら申し訳ございません)
[10/19] <<予告通知>> 事業譲渡に伴うお客様手続きに関して
[10/21] 再送:<<予告通知>> 事業譲渡に伴うお客様手続きに関して
[10/22] 【重要】承継同意に関するお手続きのご案内
[10/25] <重要>承継同意に関するお手続きのお願い
[10/26] <重要>承継同意に関するお手続きのお願い
[10/27] 再送:<重要>承継同意に関するお手続きのお願い
[10/28] 再送:<重要>承継同意に関するお手続きのお願い
[10/29] 再送:<重要>承継同意に関するお手続きのお願い
[10/30] 再送:<重要>承継同意に関するお手続きのお願い
[10/31] 再送:<重要>承継同意に関するお手続きのお願い
[11/1] 再送:<重要>承継同意に関するお手続きのお願い
[11/2] 【すぐに完了します!】承継同意お手続きのお願い
[11/3] 【2STEPで完了!】承継同意お手続きのお願い
[11/4] 【すぐに完了!】承継同意お手続きのお願い
[11/5] 【2タップで完了します!】承継同意お手続きのお願い
[11/6] 【すぐに完了します!】承継同意お手続きのお願い
[11/7] 【2STEPで完了します】承継同意お手続きのお願い
[11/8] 【簡単2タップで完了します】承継同意お手続きのお願い
[11/9] 【全員に1000ZAIFプレゼント!】承継同意お手続きのお願い
[11/10] 【2タップで即完了】承継同意お手続きのお願い
[11/11] 【お手間はとらせません】承継同意お手続きのお願い
[11/12] 【もれなく仮想通貨プレゼント中】承継同意お手続きのお願い
[11/13] 【越智社長よりメッセージ】承継同意お手続きのお願い
[11/14] 【Zaifからの大切なお知らせ】承継同意お手続きのお願い
[11/15] 【何卒お願いいたします...】承継同意お手続きのお願い
[11/16] 【毎日恐れ入りますがお願いです】承継同意お手続きのお願い
[11/17] 【一度お手続きして頂けませんか】承継同意お手続きのお願い
[11/18] 【日曜の朝に恐れ入ります】承継同意お手続きのお願い
[11/19] 【何かお困りですか?】承継同意お手続きのお願い
[11/20] 11/21まで【どうかご対応を...】承継同意お手続きのお願い
改めてまとめて見るとスゲーなと。迷惑メールのボックスみたいですね。
10月中の件名は事務的な内容でしたが、11月に入ってからいきなり距離を縮めてきました。「2タップで完了!」とか、手続きが簡単であることを積極的にアピールしているのですが、そういう問題じゃないんですよね。顧客はみんなバカだから、手続き方法が分からないと思っているのかな? ちなみに途中から「!」が消えていて、社内で「ビックリマークはフランクすぎるんじゃね?」みたいな相談がされたのかもしれません。
その後、11月9日には即物的なメリット作戦に大転換。なんと、ZAIFトークンを「1000ZAIF」もプレゼントしてくれるというのです。ちなみに11月20日の10:50くらいに調べてみたところ「1ZAIF=約0.2235円」でしたから、もう〝約200円〟も配っちゃうという。Zaifさん的には大盤振る舞いなんでしょう。だって、件名が「全員に1000ZAIFプレゼント!」ですからね。あと、Zaifトークンがどんな通貨で、どれくらい信頼できるものなのかという説明は一切ないのも、どうなのよ?
また、11月13日にはフィスコ仮想通貨取引所の代表取締役社長である越智直樹さんからのメッセージを送信しています。譲渡先の信頼性を高めるためには非常に良い手ですね。ただ、メールの件名にある「越智社長」とか、メール文面の「越智様」という言葉が、もう「俺たちは他社だから、フィスコに譲渡したら関係ないもんね」という無意識下の思いがにじみ出ているようで...。自分のところの社長を表に出すことはできないのに、よそ様の社長でアピールするというのも、どうなんでしょうか?
そして、11月15日にはついに来ました、泣き落とし作戦。絶対こうなると思っていたのですが、どんぴしゃりでしたね。11月15日には「何卒お願いいたします...」という件名になり、「...」で低姿勢をより一層アピールする工夫が感じられました。翌日は「毎日恐れ入りますがお願いです」と悲壮感たっぷり。しかも、翌17日の「一度お手続きして頂けませんか」って、「1回手続きしたら終わりなんじゃね~の?」とビックリさせられちゃいましたよ。
しかし、11月19日になると「何かお困りですか?」と、顧客側に何か問題があるような内容に変わりました。もう、なりふり構っていられない感じが如実に出ていますね。ただ、「それはあまりにも...」という意見が出たのか、翌日の20日のメールでは「どうかご対応を...」と憐れみを誘うような文言へと舵を切りなおしています。携帯のSMSでもメールが来ていましたので、もうあっぷあっぷなんでしょうね。
ちなみに、この継承同意の期間中に「【応募受付:11/9(金)まで】Zaif X FCCEリアルイベントのご招待」という件名のメールが送られてきています。どういうイベントなのかというと、以下のような説明文が掲載されています。
(前略)
2018年11月22日。新たな歴史が幕を開ける。
仮想通貨取引所Zaifとフィスコ仮想通貨取引所(FCCE)が手を取り合い、高みを目指す。
ここまで支えてくださったお客さまに感謝の気持ちを直接お伝えしたい。
そんな思いから、Zaif X FCCE Crossover session day0では、Zaif初のリアルイベントとして、お客さまの皆様をご招待し、ざっくばらんにZaifのメンバー、FCCEのメンバーと交流できる機会をご用意いたしました。
(後略)
でもね、このメールが送信されてきたのは11月6日です。それで申し込み期限が11月9日までというのは、どれだけ見切り発車なのかという。そして、やはりというか、何というか、11月8日には同イベントの開催延期を伝えるメールが送られてきました。で、その理由が「参加したいと思ったが直前だったので予定を合わせられない」というお客様がたくさんいたから、公平を期すために改めて企画するそうです。そりゃそうだろ、と。花金だもの、予定が入っている人が多いのは予想できるだろうと。
これって、おそらくですが「イベントでZaifとフィスコを知ってもらい、継承同意に対する安心感を高める」という趣旨があったと思うんですよ。それを延期しちゃったら、継承同意の期限に間に合わないじゃん。何をやりたいんだ、Zaifさん。というか、〝最初から開催するつもりのないイベント〟を告知しておいて、「俺らは歩み寄りを提案したけれど、お前らのせいでできなかったからな」と体裁を整えたなんてことはないですよね? 事業譲渡したら、さらっとフェードアウトしていかないよな。フィスコさんじゃなく、あなたたち主催でやれよ、ちゃんと!
と、もういろいろとツッコミどころが満載すぎて、「ニヤリ」とするのもご理解いただけるかと思います。そして、いよいよ明日が〝承継同意〟のリミットとなりますが、一体どんな件名のメールが送られてくるのでしょうか。(文◎百園雷太)
【追記】
本日11月21日(水)の8:10にZaifさんからメールが送信されてきました。その内容は以下となります。
「*重要【本日まで】承継同意お手続きのお願い」
最初の事務的なバージョンへの回帰でしたね。というか、「どうにでもなれ」と投げちゃった感も伺えます。だって、メールにこんな一文があったんですもん。
「これまで、テックビューロ株式会社が運営しておりましたZaifへのご愛顧、誠にありがとうございました。」
まだ今日は終わってなんだけどね。「もうやり切った!」みたいな感じはどうだろう。そういうとこだよ、Zaifクン!
また、Zaifの口座を保有している方たちは、同意する・しないのどちらにしても、本日中が承継同意の期限と忘れないようにしてくださいね。
【再追記】
11月21日(木)の17:10に、Zaifさんから承継同意に関するメールが届きました。内容は以下の通りです。
「【最後のお願いです】承継同意お手続きのお願い」
うん、もう面白くないわ。ここで朝山さん登場とか、サプライズがあると良かったですね。まあ、無理だろうけど。
おそらく、これが最後のメールになるのでしょう。なので、ラストに一言だけ。いま話題沸騰中の日産会長のゴーンさんよりも、こっちの社長さんのほうがダメだろうなって思いました。おしまい。
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