安倍改造内閣、女性大臣5人登用の裏でこんなことが...

2014年09月10日 女性大臣 安倍改造内閣 野田聖子

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nodaseiko.jpgPhoto by 私は、産みたい

 

 9月3日に第二次安倍改造内閣が発足した。午後6時半から官邸で首相会見が開かれるというので参加を申し込んだが、急きょ別の場所に行くことにした。この日、総務会長を辞任した野田聖子氏が都内のホテルでパーティーを開くのだ。しかも野田氏の誕生日。こっちの方が断然興味深い。

 開演時間ちょっと前に会場に着くと、すでに人でごったがえしていた。入口で迎える野田氏に挨拶したい人たちが、長い列を作っている。安倍晋三首相と考えが違う野田氏は改造人事から外されたと見られていたから、もう少ししんみりとしているのかと思っていたのだけど、全く違う。明るい! しかも豪華! 自民党の国会議員もたくさん参加している。あ、そうか。いまの時間、忙しいのは会見しなきゃいけない新閣僚だけだっけ。

 自民党以外からも、公明党の高木陽介衆院議員や藤井裕久元財務相、そして松野頼久日本維新の会国会議員団代表の顔も! 野田氏の交友関係の広さが伺える。もっとも高木氏は「友党である公明党からの代表」としてだろうけど。

 濃い青色のスーツを着た野田氏も元気いっぱいの様子で、「(総務会長職を卒業して)じーんとできないくらい、笑顔に会えました。『おめでとう、おめでとう』と言われたけど、これは年をとったことについての『おめでとう』なのでしょうか」と述べ、会場の笑いをとっていた。

 さらに「(『女性の活用』を掲げる改造内閣に入閣できなかった)気がかりは、もう女性でなくなっているのではないか。ねえ、石井先生!」となぜか石井みどり参院議員に振っている。いきなり振られた石井氏はわけがわからず、ただニコニコとしているのみ......。

 しかもここでサプライズ。なんと野田氏が50歳で産んだ息子のM君を壇上に登場させたのだ。

 4歳のM君は、重い障害を抱えて生れてきた。1年で9度も手術を受け、まるで人生そのものが生きるための闘いのようだった。

 でも今はリハビリを受け、歩けるようになっている。足元はまだおぼつかない様子だったが、大勢の支持者を前にむずがりもしない。他人ながら、「ここまで大きくなったのね」と感動ものだった。

 ところがその後だ。

 野田氏と同期初当選の浜田靖一元防衛相の乾杯が終わり、会場を出ようとしたら、目の前にバギーに載せられたM君がいた。近くに父親らしき人もいたが、M君の周囲は大勢が取り囲み、次々と携帯で写真を撮っていた......。

 あれはちょっとマズイのではないか。もちろん写真を撮りたいという気持ちはわかるが、議員本人はともかく、子どもは単なる私人である。

 M君自身は嫌だという意思表示はできない。ただ不安そうに携帯をかざす大人たちを見ているだけだった。

 支持者に成長した子どもを見せたい気持ちがわかる。また成長した子どもを見たいという支持者の気持ちも理解できる。

 ただその中で、子どものプライバシーを最大に尊重する措置をとることも必要だろう。全ての支持者がそれに十分配慮するとは限らないし、パーティーの参加者が必ずしも熱心な支持者とは限らない。

Written by  安積明子

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私は、産みたい

M君に幸あれ。

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