維新の党の元気がない。大阪など西日本では人気があるかもしれないが、東京ではさっぱりだ。9日午後、有楽町で江田憲司同党代表の演説があるので行ってみた。
これで江田氏の演説を聞くのは3回目だ。最初は6日午後3時に新宿西口で、そして午後4時から有楽町駅前で聞いている。
すでに11月28日に安倍晋三首相ら自民党が、12月2日の公示日には共産党が新宿西口で街宣している。躍進の勢いのある共産党の動員力はさすがで、小田急の建物内にも人が集まっていた。
ところが江田氏の街宣には、さっぱり人が集まっていない。
最初は建物の前で見ていたが、あまりにも遠く感じたので前に出ようとすると、通り過ぎようとする若い男性がちらりと街宣車の方を見て、「おかだ?」と言った。
おおいっ! 待ってくれい! 江田氏はテレビにも出ていて、いちおう顔は知られているぞ! いや仮に江田氏の顔を知らなくても、街宣車にかけられた垂れ幕に「江田憲司」と大きな文字で書かれている! あれをどうやって「おかだ」と読むんだ?
と、維新の党の選挙結果よりも若者の国語力を心配してしまったのだが、なんともやりきれない気持だけが残る。気をとりなおして有楽町駅前に行くと、新宿よりもやや人が増えていた。9日の人数も同じくらいだろうか。投票日まであと1週間足らずだが、躍進の様子は見えない。街宣をしても、これ以上は増える見込みはないだろう。
その後、不調と伝えられる海江田万里民主党代表の街宣に行ってみた。午後6時半、すっかり陽が落ちた四ツ谷駅前に人が集まっていた。さすが連合などの支援団体を抱える民主党。いちおうの体裁は整えられている。
関係者の話によると、海江田氏はこの日にこなした街宣は約30回。毎回50名前後を動員しているという。
細かく丁寧な「仕事ぶり」は、組織の支援があってこそ。民主党はそこそこの数の議席を獲るのではないかと思った。
Written Photo by 安積明子
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