自民党の野田聖子衆院議員が9月1日に開いたパーティーで、総裁選出馬を事実上宣言しましたね。8日には告示ですから、そりゃ一応は宣言するでしょ。
この件についてはすでに別のサイト(http://toyokeizai.net/articles/-/82771?display=b)で、「野田氏が狙うのは1995年の小泉氏」と書いたんですけどね。でもね、これはね、「野田氏が20名の推薦人を確保した場合」という前提の上で成り立つ話なんですよ。もしかして20名も確保できないかもしれない。いや、ワタシとしては野田氏に20名の推薦人を確保してもらって、総裁選をやってもらいたいんですけどね。だってそれをネタに、何本か書けるじゃないですか(笑)。
しかし、もし確保できなかったら、どうなんでしょうかね。ワタシは「野田氏は"河村たかし"氏になるかもしれない」と思っています。現在の名古屋市長のあの人ですよ!
河村氏が民主党の衆院議員だった時代、何度も何度も代表選に出ようとしたのは有名な話です。でも推薦人が足らず、その都度断念していました。一度なんて、議員会館の事務所で死ぬほど愚痴を聞かされたことがありましたっけ。「一度でいい、半年でいい、総理大臣になってみてーのよ」って。「議員会館の廊下を旗を付けた自転車で走ってみようかのー」なんて言われたこともありました。地元での選挙は「本人」の旗を付けた自転車がトレードマークで、それで衆院選は当選してきたわけですからね。まあ冗談でしょうけど。冗談じゃないと困るけど。
その後、河村氏は名古屋市長に転身してしまったんですけど、一度だけ「河村待望論」が出たことがあったんですよ。しかもかなりの確率で総理大臣になれるという......。
それは2011年8月の民主党代表選。あの菅直人氏がやっとのこと、本当にようやく代表を辞任してくれて、前原誠司氏、馬淵澄夫氏、海江田万里氏、野田佳彦氏、そして鹿野道彦氏が出馬しました。当初は野田氏に協力するはずだった前原氏が「お前では勝てないからオレが出る」と宣言したり(で、負けましたけどね)、小沢一郎氏が率いるグループの推薦候補として海江田氏と小沢鋭仁氏が争ったりで、とても"楽しい"代表選でした。でも「本命」がいなくてね。そこで一部の民主党議員の間で出てきたのが「河村たかし待望論」だったんですよ。
でもその時はもう河村氏は名古屋市長で、国会議員ではなかったんですよね。もし河村氏が国会議員のままだったら、出馬していたでしょうね。そしてもしかしたら総理大臣になっていたかもしれませんね。
ですからね。もし野田氏が今回は20名の推薦人を集められなくても、時代が大きく変わり、なんらかの事由で自民党が小泉進次郎氏にも期待できないことにでもなったら、野田氏に総裁の地位が転がりこんでくるとも限らないわけですよ。まあその時に備えて野田氏には、間違っても岐阜県知事や岐阜市長に転身などしないで、辛抱強く衆院議員でいることをお勧めしておきます。結果の保証はしませんけど。
Written by 安積明子
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