【児童ポルノの単純所持で罰則規定施行】自分を守るために必要なこと

2015年07月23日 児童ポルノ禁止法

  • LINEで送る
  • ブックマークする
  • シェアする

gf01a201503121700.jpg

 これまで出来る限りマジメに、かつ簡単な言葉で、児ポ法や改正・児ポ法について記事を書いて来たが、7月15日から遂に単純所持の罰則化が始まってしまった。 普段は児ポ関連の話題をそれほど扱わないメディアにも、7月に入ってから児ポ法に絡むテーマが掲載される機会が増えたように感じる。

 だからこそという訳でもないが、お固い話題はそれらに任せ、私は私でもう少し気楽な、そして具体的な話を書いておこうと思う。

 さて、これまでは児ポ法の改正(改悪) を防ぎたいという目的から、法律の矛盾点や、児童虐待の実態を知らない人間が作ったとしか思えないバカバカしい文言を批判し続けたが、事ここに至ってはいまさらそれを言ってもあまり意味がない。 そうした指摘は、近い将来の再改正を目指すためにも必要な事ではあるのだが、今現在の優先順位としては後回しにすべきだろう。 それよりも、今のタイミングだからこそ言わねばならない話がいくらでもあるからだ。

 あちこちで散々指摘されて来たように、児ポ法が改正された今も 「何が児童ポルノなの?」 という国民の疑問に対し、正確に答えてくれる相手はいない。 私も何度か警察に電話質問してみたが、二言目には 「個別には答えられないので、ご自分の判断で怪しいと思ったら捨ててください」 という返答しか得られなかった。 確かにそれが最も安全な手法ではあろうが、自分で考えろとは酷い言い様である。 罰則化が始まったのに、誰の話を信じておけば犯罪者扱いされずに済むのかも教えて貰えないのだ。

 あまりにも不安を掻き立てて下さる対応だが、今となってはツベコベ言っても仕方がないので、確実に 「今やっておくべき」 と言える事は何か考えてみよう。

●確実にアウトな物は捨てるしかない

 まず大前提として、児ポ法以前に他の法律にも引っ掛かるような動画・画像は速やかに捨てること。 例えば援交ビデオなどは、児童ポルノの範疇に入る物として最も言い訳がきかない部類だ。 児ポ法を抜きにしても、そもそもが売ってるのがバレたらお縄確実な違法な商品なので、業者もわざわざモザイク編集を施す訳がない。 ハナからブラックな物を、ブラックな物として売っているのだから、どの角度から考えてもアウトである。 まずコレは捨てよう。

 また、発禁処分になっているロリ系のヌード写真集等もシュレッダー送りにしておくべきだ。 一昔前は 「陰毛も性器も写ってないから無毛少女のワレメは合法」 という凄い理由で、タイ辺りの戸籍すらないような少数部族の子を裸にひん剥き、日本人名を付けて発売していたものだが、今となっては 「あの時代は良かったなあ」 と独り安酒を煽りながら思い出に浸るのが正しいロリコン紳士である。 もしどの写真集がアウトなのか解らなかったら、危ないと思った物は買うな。 ネットオークション等で妙にプレミアが付いている少女写真集など、見かけたらアウトと思え。

 次に違法ダウンロードが可能なソフトをPCから全て削除しよう。 ブラウザ経由でzipファイル等を落としてくるといった可能性もあるが、それを言ったらキリがないので、せめてファイル共有ソフトの類だけでも捨てておくべきだ。 ITオンチと散々バカにされた警察でも、ファイル共有ソフトの扱いには慣れて来たので、もし家宅捜索が入った場合は真っ先にと言っていい優先度でファイル共有ソフトを探す。 「それさえ見付かれば何をどうこねくり回そうと......」 などと考えられると厄介なので、先んじて捨てておくに越したことはない。

 とりあえず、まず初めにやっておくべきは、これら 「確実にアウトな物」 や 「残しておくと後々厄介になる物」 の削除である。

●現時点では児ポの単純所持は "ドラ" である

 次に単純所持に対する考え方や心構えについてだが、もし麻雀のルールを知っているならば話は簡単だ。 児ポの単純所持は "ドラ" だと考えておこう。 麻雀を知らない人のために説明すると、ドラは自分がアガった際の点数を高めてくれる存在ではあるが、それだけでは役にならないためアガれない。 ピンフなりタンヤオなり、他の役をアガった時に手牌の中にドラがあると、その数に応じて得点が倍々ゲームで増えるというボーナスキャラのような物なのだ。

 これを児ポ単純所持に置き換えてみると、ひとまず単純所持容疑だけで警察官が家に来るなんて事は考え難い。 その可能性がないとは言い切れないのが児ポ法の怖いところなのだが、現実的に考えてみたら警察もそこまでヒマな訳でも、人員が余っている訳でもなかろう。 上に挙げた最低限やっておくべき事を済ませているならば、必要以上に恐れなくても良い。 「知らなかった、捨て方が解らなかった、指示通り捨てるから方法を教えてくれ」 とでも言っておけば、逮捕はされても不起訴が狙える。

 それより問題なのは 「それ以外の違法行為をヤラかしていないか?」 という点だ。 ここでひとつ考えて欲しいのだが、上の項目はそれぞれ児ポ法以外の法にも抵触している。 特に児ポ法違反と絡めやすいのは、わいせつに関する法律や、違法ダウンロードの類だろう。 これがあると、児ポの単純所持はまさにドラと化し、日本の警察の事だから脅され揺すられ、かなり不利な調書を取られてしまうかもしれない。 また、悪質と看做されれば容疑をひとつひとつ別個に扱われ 「警察の玄関を出た瞬間に再逮捕 → 延長お願いします」 というお約束の展開に陥る。

 思い出して欲しいのが、つい何ヶ月か前に起きたamazonへの家宅捜索など、児ポ法に関連する 「顧客リストを押収されたと言われている事案」 だ。 また、一時期はアレだけムキになって動いていたのに、最近ファイル共有ソフトで逮捕者が出たという話が減ったと感じないだろうか。 全ては妄想ではあるが、警察は 「ドラを乗せる機会を伺っている」 と考えておくべきだ。

 以上の事から、仮に 「児ポかどうか解らない」 ような物を所持していたとしても、それだけで直ちに逮捕という話にはならないだろうが、それ以外があるならば話は別である。 3,900点程度の役が簡単に12,000点に跳ね上がるのがドラというもの。 そんなものに振り込み大事な点棒を減らすのはバカバカしいので、これを期に自分の周りから法に触れるようなものを捨て、キレイな身体になってみてはどうだろう。

Written by 荒井禎雄

Photo by Thomas Leuthard

  • LINEで送る
  • ブックマークする
  • シェアする

ムダヅモ無き改革

ムダな牌は捨てるべし。

amazon_associate_logo.jpg

TABLO トップ > 社会・事件 > 【児童ポルノの単純所持で罰則規定施行】自分を守るために必要なこと
ページトップへ
スマートフォン用ページを表示する