節税するなら今月がリミット! 今しかやれない方法と「税理士の使い方」をプロがガッツリ教えます!

2018年12月17日 アドバイス 確定申告 税理士 税金 節税

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フリーランスの節税と申告 経費キャラ図鑑


※まずはこちらを御覧ください
そろそろ悪夢のような「確定申告」 プロが教える、コレさえやっておけば良い3つのこと


 さて、引き続き確定申告に向けての作業についてお話を進めていきます。
 確定申告という作業にはクリエイティビティやオリジナリティはまったく必要とされません。それぞれが工夫を凝らした、独特の申告書などというものは税務署にとっては迷惑でしかありませんから。

 確定申告というものは、前回ご紹介したような資料を国が用意した書類に粛々と落とし込んでいく作業に過ぎません。そういうことを言うと「そんなつまらない仕事しかしないから、税理士は『AIに取って代わられる職業ランキング』で上位に入るんだよ!」と憤られる方もいらっしゃるかもしれませんね。
 一つ言っておきますよ。税理士が本来仕事をすべきタイミングは「まとまった資料をもとに確定申告書をつくる」というところなんかじゃないですから! まあそういう作業員みたいな税理士さんもいるかもしれませんけども。

 ちょっと考えてみましょう。今年1月から12月までの商売について、その結果報告である確定申告書を来年3月15日に提出するという前提に立った場合、皆さんからのこんなリクエストに応えられるタイミングはいつでしょうか。

・利益が結構出そうだから何か節税策を考えたい
・どうせ利益が出るならパソコンなどの設備に投資をしたいと思う

 来年の2月頭くらいに「1年分の資料をまとめたので確定申告おなしゃす!」と言われても、12月末日をもって計算の期間は終わってしまっているわけですから、今さら打てる手などありません。というわけで、税理士に「知恵を出す」という仕事を期待するのであれば年内に相談することをおすすめします。

 税理士に依頼するということに限らず、「少しでも税金を減らすために頑張りたい!」、つまり節税をしたいというのであれば年内が勝負です。今からでも間に合う節税策を2つほどご紹介します(もっと知りたい方は税理士までどうぞ!)。


・ふるさと納税
 テレビCMなどでもおなじみのふるさと納税。個人的には好きな制度ではありませんが、ほぼほぼふるさと納税をした分だけ(自己負担2,000円はありますが)税金が安くなるというのであれば使わない手はありません。クレジットカードでの支払いができる自治体もありますので、我が家では毎年紅白歌合戦を見ながらお肉か海産物目当てにふるさと納税をしています。
「自分はいくらまでするのがベストなのか」というシュミレーションもサイト内でできますよ(最近は詐欺サイトもあるようなのでご注意を)。

・小規模企業共済
 個人事業主の節税策の王道です。「これを勧めない税理士はダメ税理士」のような煽り方をしている税理士さんもいるくらいです(その煽り方もどうかと思いますけど)。
 これは個人事業主や中小企業の経営者が退職金代わりにこつこつお金を積み立てる制度なのですが、積み立てた金額が全額所得控除の対象となるため今や節税商品として認識されているようです。将来のために積み立てただけなのに税金を減らす役に立つ。そりゃやらないと損ですよね。将来退職金代わりに戻ってきたお金は退職所得として所得税の課税対象となりますが、退職金は税金が安くなっていますので、そういう意味でもお得です。


 先日、「スマホで確定申告できるようになります! しかもマイナンバーを使わずにパスワード方式で!!」という発表がありました。これで税務署に書類を出しに行かなくてすむ! よかったよかった! と思いきや、IDとパスワードを取得するためには税務署に行かないといけないと聞いてずっこけましたが、確定申告が簡単にできるようになってきているのは間違いありません。

 最後に、少しでも気軽に確定申告に取り組むための心構えを。

 副業や仮想通貨などへの投資を始めたことによって初めて税金や確定申告を意識した方も多いはずです。確定申告は面倒な作業ですから嫌がる方も多いですが、そこはちょっと意識を変えてみましょう。

「お買い得情報」とか「マイルやポイントをためる」というような「ちょっと得する小技」みたいのが好きな方多いですよね? でもあれ面倒じゃないですか? コンビニのレジでいちいちTポイントカードを出すとか。

 そういった作業が苦にならないのであればレシート類を取っておくことなんて全然面倒ではないはず。税金の計算でもちょこちょこと「お得な」小技は転がっていますので、うまく情報収集しながら「どうやって税金が少なくなるか」というロールプレイングゲームとして1年間取り組んでみてはいかがでしょう。頑張ればキャッシュバックがあるロールプレイングゲーム。すてきです。

 私たち税理士もゲームの進め方がわからなくなったときに意見を聞きに行く長老的なポジションでお待ちしてますね。

 あ、ゲームであるからにはルールがありますので、ルールを破ること(脱税ですね)はしちゃダメですよ!(文◎高橋創[税理士])

資格予備校講師(所得税法)、会計事務所勤務を経て、
2007年に新宿二丁目で独立開業。
著書に『税務ビギナーのための税法・判例リサーチナビ』(中央経済社)
『図解 いちばん親切な税金の本18-19年版』(ナツメ社)。
事務所URLは、http://namahage-tax.jp/

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