裁判で罰するしかない...
千葉県野田市で小学4年生の栗原心愛さん(10)が、父親の栗原勇一郎容疑者(41)によって虐待されて死亡した悲惨な事件は、教育現場、行政に非常識な対応があったことが日々報じられています。
参考記事:心愛ちゃんが信頼する先生に出したサイン 虐待事件裁判における子どもたちの痛ましい共通点と傾向
父親から虐待されていることを心愛さんがアンケートに記載してSOSを出していたにもかかわらず、教育委員会の一人が、アンケートの写しを渡してしまいました。
さらに心愛さんが通っていた小学校の校長は、栗原容疑者にICレコーダーを置かれて、訴訟を起こす等と威圧されて、情報開示を約束する念書まで書かされていたことも判明しています。
「精神的に追い詰められて、やむにやまれず渡してしまった」と釈明していますが、お粗末な話です。言葉だけで管理職の大人を畏怖させる栗原容疑者に日常的に暴力をふるわれていた心愛さんの恐怖は十分わかったはずです。
「公立の学校なら仮に裁判を起こされても、校長個人が被告になることはなく、市が被告になりますから、校長個人が弁護士費用を負担したりすることはありませんし、毅然とすべきでした。民間企業なら、110番通報されて、威力業務妨害や強要で逮捕されるようなことを勇一郎容疑者はしていたのに、放置されていたことで心愛ちゃんの虐待死を招いたとも言えます(クレーマーに詳しいジャーナリスト)
野田市の教育委員会の委員には、元小学校長、大学教授、郵便局長、医師がいるそうです。児童相談所は、県の管轄、教育委員会は、市の管轄となっているので、連携が悪いのは問題ですが、今回の件はクレーマー対策に弱い行政が露呈したわけです。
参考記事:「テメェ...」 コンビニの年齢確認ボタンに逆ギレ クレーマー親を持った子どもが可哀そう
「郵便局の窓口では、クレーマーに対して、『できないことをやれと言うのは、強要です。警察呼びますよ』の一言でクレーマーを撃退しています。校長や児童相談所の職員にもクレーマー対策話法の研修が急務でしょう。民間企業に比べて、クレーマー対策が行政は10年くらい遅れているのが、諸悪の根源と常々思っていましたが、最悪の結果になりました」(同上)
さらに教育現場出身者からはこのような声があります。
「校長になったり、教育委員会に入ったりする教師は、事なかれ主義で上手く切り抜けて、御偉方に気に入られてきた人が大半です。いじめ加害者の親がモンスターペアレントなら、いじめ加害者側について、保身してきたようなタイプが少なくありません。『委員は、地方公共団体の長(首長)が、議会の同意を得て、任命する』と地方教育行政法の4条2項に記載されていますから、使えない委員を任命した首長や同意した議会にも責任追求すべきです」(元教師)
子供を守るべき業務に従事した複数の大人が事態を知りながら、最悪の結果を招いたことをどのように償うのでしょう。(文◎青空のぞみ)
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