これだけの情報をお届けするのは日本初かもしれません
「AKB48を超えるグループにします!」
元AKB48チーム4の伊豆田莉奈がそう宣言し、BNK48に完全移籍したのは2017年7月のことでした。
BNK48はタイ王国の首都バンコクを拠点に活動するAKB48の海外姉妹グループです。16年7月開始の1期生オーディションで応募者1,357名から29名が合格。そして17年2月、バンコクで開催の日本カルチャー紹介イベントのステージで初披露されました。
その時点でメンバーは13~22歳。タイ人26名、タイ・デンマークのハーフ1名、タイ・日本のハーフ1名、日本人の大久保美織(現在19歳)という構成です。
6月2日のイベントで正式デビューを果たし、同時に選抜メンバー16名とキャプテン、『Aitakatta』『Oogoe Diamond』『365nichi no Kamihikouki』の各曲でのセンターが発表になりました。
(選抜メンバー。前列右から4人目が大久保。6月2日、デビューイベントにて)
伊豆田の完全移籍後、この3曲を収録したファーストCDはネット注文のみで8月8日に発売。売上枚数13,500枚、これは数千枚が普通のタイでは驚異的な記録で、マスコミで話題となり始めます。同月末にはCD付属握手券で参加可能な握手会に4000人近いファンが訪れました。
(6月3日、BNK48 facebookライブ拠点「Digital Live Studio」オープン時の全メンバー)
やっぱり出ました、運営上のトラブル
順調な滑り出しを見せたBNK48でしたが、それゆえの気の緩みからか運営スタッフがSNSで個人的な内容をメンバーにシェアするよう指示して炎上するなどトラブルが目立ち始めます。
ピークは演技指導の女性講師がメンバー4名に虚偽の理由で休暇を取らせ、一緒にビーチへ旅行に行ったとされる事件です。BNK48には恋愛禁止以外も含めた厳格な規則があり休暇条項に抵触したようで、運営が綱紀粛正に乗り出す事態に発展しました。
その結果、女性講師は退職、同メンバー4名に対する9月上旬のミニライブでの研究生コスチューム着用(選抜メンバーからの一時的降格を意味)という処罰が決定。メンバーが処罰される初のケースとなりました。
その後他のメンバーがイベント参加取り消し処罰を受ける事案も発生しています。運営側は前回もそうですが処罰内容は告知しても処罰理由は一切明かしません。ファンの間では、一般人とのツーショット撮影禁止条項に違反したためというのが定説です。見せしめ懲罰的な意味合いもあったと思われるこの一件以降は、メンバーの処罰もスタッフのトラブルも生じていません。
覚えておいて損はない人気メンバーたち
代わりにこの頃になると、メンバー間での人気や実力の差が目立ってきました。加えて学業との両立に悩むメンバーが出始め、9月に1名、11月にも1名が「卒業」し、現在は28名となっています。
メンバーの中でダントツ人気を誇るのが、キャプテンのチャープラン(21)です。難関国立大で学ぶリケジョで、英語堪能、日本語も多少でき、コスプレ好きという面も。
(左からチャープラン、ミュージック、ジェニス。6月2日、デビューイベントにて)
2番人気は『Aitakatta』『Oogoe Diamond』でセンターを務めるミュージック(16)。アイドルらしい容姿が人気です。
そして『365nichi no Kamihikouki』のセンターであるジェニス(17)が3番人気。タイ人にとってはとても美人な容姿と男っぽい性格がウケています。
異色な線ではお菓子作りと裁縫が得意という良妻賢母キャラで保守的ヲタの心を鷲掴みにしたカイムックが4番人気です。
加えて最近人気急上昇中のメンバーが、モバイル(15)でしょう。当初は研究生内でも最低レベルの人気でしたが、実は抜群の歌唱力と明るい性格であることが知られるようになると注目を集め始め、9月下旬の新曲『Koisuru Fortune Cookie』のセンターという大抜擢を受け人気がブレイクしました。
(左からチャープラン、モバイル、カイムック。11月10日、東京都内Gushcloud Japan オープニングイベントにて)
逆輸入もあり得るブレイク前夜、是非知ったかぶりしよう
この『Koisuru Fortune Cookie』は「踊ってみた動画」を一般公募の上、合格者がMV撮影に参加できるというプロモ-ションが成功し、11月4日に行われたMV撮影にはファン2000人余りが参加しました。それがまたマスコミで大きく取り上げられ、BNK48が一般に浸透し始めた...というところまで来ています。
11月18日のミニライブ&握手会は5000人超が集まり、握手レーンには8月と比べ明らかに多くのファンが複数回並び大混雑していました。 当日、支配人ジョブさんからBNK48劇場が「BNK48 The Campus」という名称で2018年2月にオープンとの発表もありました。
日本での自治体絡みの仕事も増えてきたBNK48は、今後大化けする可能性を秘めています。冒頭の伊豆田の宣言は、あながち実現不可能とは言い切れないかもしれません。今後に要注目です。
取材・文◎赤熊 賢
Aitakatta อยากจะได้พบเธอ(BNK48)