先の衆院選のポスターにも抜擢。
AKB48のOGについて、ちょっと触れたいと思っていた。AKBはよく言われているとおり、もともと「クラスの二番目か三番目」の子たちを集めたのがコンセプト。AKB内で目立っているメンバーは「甲子園で目立つ高校球児」とも例えられている。運営と話してよく出る言葉が、「部活みたいなものだから」だ。
甲子園で輝いていても、プロ野球で活躍できるか分からない。すなわち、AKBから出るのは(卒業するのは)本当に勇気がいると思われる。
卒業してからどうするか。どうなるのか。彼女たちにとって人生これから長い。芸能界で生きる人もいれば引退する人もいる、商売する人もいる。それぞれだ。
しかし、選抜と言われる、人気メンバーはOG女優になりたい人がほとんどだろう。しかし、現在の若手女優陣の競争率たるや大変高いものがある。子どもの頃からモデルで、さらに高校生くらいから演技力をつけた女優など美貌、演技の両方を兼ね備えているのは本当に驚くばかりだ。
アットランダムに挙げてみる。広瀬すず、杉崎花、有村架純、土屋太鳳、橋本愛、高畑充希、松岡茉優、橋本環奈......。数えきれないのでこのあたりにしておくが(挙げられなかった女優のファンの皆さんすみません!) 相当な演技力、存在感だ。多分アイドル黄金期と言われた1980年代よりも、演技では進化しているではないか。菜々緒、綾瀬はるか、長澤まさみ、新垣結衣レベルまでいくときりがない。
このメンツの中でサバイブしていくのは難しいと素人目でも感じるだろう。しかし、着実に存在感をアピールしているのが、選抜メンバーだが神7には入っていなかった川栄李奈だ。
川栄李奈の演技力はしかし、例えば「AKB48SHOW」などのコントでも発揮されていた。筆者が面白いなと思ったのは、新興宗教の勧誘の役をやった時だ。目がそれっぽく、「はねるのトびら」のロバート秋山竜次とかぶっているかのようだった(ロバート秋山のクリエイティブファイルは天才のなせる業だと思っている)。
卒業後の舞台「あずみ」を皮切りに映画「デスノート Light up the new world」でも不気味な笑顔で川栄李奈の演技力を見せつけた。
とは言え、前述した20代若手女優陣の層は相当厚いものの、卒業した選抜メンバーが芸能界で苦戦している中、川栄李奈の存在感は光っている事は間違いない。(編集部)
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