最近よく、スパムメールで、「私とSEXしてくれた方には○○万円差し上げます」というような文面が送られてくる。ほぼ100%嘘なワケだが、実生活ではこれと同様の事が起きている。
買春といえば男性の犯す罪と思われているが、アンダーグラウンドの世界では、セレブ老女による青年買春も横行している。今回は、セレブ老女に買われたイケメン男子の実体験から、性欲旺盛な老女の性の実態に迫る。
◇
当時、様々なバイトをしながら役者を目指していた俺は、不況が原因で仕事にありつけず、家賃の支払いにも困るようになった。そこで学生時代の先輩を頼ると、羽振りの良さそうな不動産開発業者の社長を紹介してもらえることになり、役者の道を断念して就職することに決めた。そこで担当した職種は、社長秘書。秘書といえば聞こえはいいが、実際には雑用係兼付き人といった具合で、社長車(ロールスロイス)の管理や運転手が主な仕事だ。
入社したての頃は、様々な業界を代表するセレブが集まる社交パーティーに参加する社長を尊敬し、その場に同席させてもらえた時には誇らしく感じた。しかし、いままでの放漫経営がたたり、毎日のように豪遊していた社長の勢いにも陰りが見え始める。やがて、当月の支払いに窮して、従業員の給料さえ遅配するようになった社長は耳を疑うような話を俺に持ち込んできた。
「若い男が好きな金持ちの婆さんがいて、気に入る男を紹介してくれたら金を出してやるって言っているんだ。食事するだけでも報酬が出るから一緒に来てくれ」
その婆さんとは都内にある不動産管理会社の社長で、保有資産は百億円を優に超えるという。社長からの話を断る訳にもいかず、報酬欲しさと食事だけならという軽い気持ちで当日を迎えた俺は、指定された銀座の高級寿司店に出向いた。
店に到着して案内された個室の中に入ると、真っ赤なワンピースを着たパンチパーマの婆さんが、社長と部長に囲まれて談笑していた。その容姿はダウンタウンの番組に出ているキスおばちゃんに高級感を持たせたような風貌で、年齢は七十歳を越えていると思われる。
「あら、可愛い子が来てくれたわね。ここに座りなさいよ」
その言葉を聞いた部長が席を立って、婆さんの隣に俺を座らせる。一通りの食事を終えて酒が進むにつれ、隣に座る婆さんが俺の太腿を撫ではじめた。脂気のない皺くちゃな指にはめられた大きなダイヤの指輪が眩しい。
「この子、気に入ったわ。あなた達は、もういいわよ」
そう言ってポチ袋を取り出した婆さんは、それを社長に渡すと、二人はいそいそと退店していった。すると、その直後に、社長から一通のメールが送られてきた。
「上手く出来たら三千万出すって言うから、お前、あの婆さんを抱け。これは業務命令だ」
寿司屋を出た俺達は、銀座の街を二人で歩いた。仕事だからと自分に言い聞かせながら、精一杯の笑顔を浮かべて婆さんのご機嫌を窺う。
「ホテルで飲み直しましょうよ」
嫌々ながらも喜んだ風に頷いた俺は、婆さんが常宿としているというホテルの最上階にあるスイートルームに連れ込まれた。部屋に入るとすぐに、一本十万円以上もする赤ワインをルームサービスで頼み、二人で乾杯する。これ以上ないロマンチックなシチュエーションではあるが、目の前にいる婆さんの顔を見れば気分は萎える。美しい夜景を見ながら当たり障りのない会話をして、二杯目のワインを飲み干すと、おもむろに立ちあがった婆さんが言った。
「シャワー、先に入るわね」
そう言うとドレッサーに座った婆さんが、パチパチと音を立てながらカツラを外し始め、虎刈りのようなヘアスタイルが露わになった。それを目の当たりにした瞬間、今すぐにも逃げ出したい衝動に駆られたが、世話になった社長の顔と三千万円が脳裏に浮かび俺を引き留める。バスルームから出てきた婆さんにシャワーを勧められた俺は、いかに勃たせるか悩みながらシャワーを浴びた。
バスルームから出ると、待ち構えていた婆さんに否応なく唇を奪われ、まもなくベッドに押し倒された。息を止め、固く目を閉じて、込み上げてくる吐き気を堪える。しばらくして唇を離した婆さんは、いつの間にか用意していた何かのクリームを陰部に塗りつけ、命じるような口調で囁いた。
「社長から、話は聞いているでしょう? 触ってちょうだい」
意を決して指を差し入れると掠れた声で喘いだ婆さんは、俺のイチモツをしごいて悦に浸り、それでも勃たないとみるやベッドに潜り込んでいく。でも、全く勃たない。
「これを見ながらすれば大丈夫でしょう?」
おもむろに有料チャンネルをつけた婆さんは、画面のAVを俺に見せて勃たせるように仕向けると、再度ベッドの中に潜り込んだ。
(金じゃない。もう嫌だ......)
婆さんの猛攻に耐えかねた俺は、少し休憩させてくれと声をかけて、どう逃げるか思案した。すると、ちょうどいいタイミングで友達から電話がかかってきた。急な仕事が入ったことを装い、彼の話を無視して一方的にまくしたてる。
「それは大変だ! 一時間もかからないうちに行きますので、ちょっと待っていてください」
不満気な顔の婆さんに謝りながら、素早く身支度を整えて脱出準備を完了させる。
「一泊とってあるから、用事が済んだら戻って来なさいね。これ、取っておいて......」
差し出されたポチ袋には、五万円の現金が入っていた。
翌朝。俺の出勤を待ち構えていた社長に、コトの顛末を報告する。
「お疲れさんだったなあ。バッチリ喜ばせてやったか?」
「すみません、どうしても勃ちませんでした......」
あきらめきれない社長は、もう一度チャンスをもらうべく婆さんに連絡を取ったが、婆さんが電話に出ることはなかった。
「三千万が台無しだ......」
◇
翌月、この会社はあえなく倒産し、社長は行方知れずとなったという。高齢女性恐怖症になったこのイケメン男子は、今、女子高の用務員として第三の人生を歩んでいる。
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Written by 東郷龍司
Photo by 熟女ホテトルしびれ旅
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