高円寺に在住の方なら一度は食べたことのあるだろう、ワンコインからハンバーグが食べられる『ニューバーグ』という店をご存知でしょうか?
高円寺駅を降りて、中通り商店街(通称ピンサロ通り)をまっすぐいくとすぐ左手にある、高円寺のソウルフードとの呼び声が高いこの店。ここのハンバーグはいわゆる肉汁たっぷりのハンバーグらしいハンバーグではなく、つくねに近いもの。
つなぎが多く、あれは本当に肉なのか? 実はグルテンの塊で肉は少ししか使われていない、豆腐と肉のハンバーグなのではないかーーという疑問はニューバーグの話題になるといつも俎上に上がる。だが全て憶測の域をでていない。しかし、これだけは言える。おいしい。うまい。
ある日、深夜の飲み屋で常連のお客さんと話していたところ、ニューバーグの話題になった。あれはハンバーグではなく、ニューバーグなんだと。
「メキシカンバーグおいしいですよね?」
と相槌をうつと、
「違うんだよ。あそこはスパゲティがうまいんだ。」
......ん? あのいかにも冷食のスパゲティが? 言ってる意味がよくわからない。
するとその人は、ニューバーグの真の食い方を教えてくれた。
まず、メキシカンバーグを注文し、ソース、チーズ、目玉焼き、スパゲティをダブルで頼む。
メキシカンソースとチーズを少し残して、目玉焼きは二つとも残し、ハンバーグを食べた後、ミックス・ベジタブルと残ったチーズ、残ったソースをスパに絡め、カルボナーラ風に仕上げるんだそう。
さらにハンバーグをカットして味噌汁に入れ、つくね汁にするとうまいらしい。
ライスは少し冷ましてから塩を振って食べるのがおいしいとのこと。
なんというこだわり!!
しかし、これは店への冒涜では!?
という思いを胸にいざ、実践。
メキシカンバーグと追加チーズは券売機で購入し、スパ増し、追加目玉焼き、追加ソースは現金でカウンターに直接払うという少しややこしいシステム。
そして出て来たのがこれ。
メキシカンソースがプレートからあふれそうになっている。
更に写真には写らなかったがライスとワカメの味噌汁も付いている。
ハンバーグの上のチーズをパスタの上に逃がしてから、ハンバーグをいただく。食べ終わったらパスタを真ん中に寄せて目玉焼きとミックスベジタブルをぐちゃくちゃと混ぜ合わせる(店員さんに見られると少し気まずい)。
そして出来上がったのがこれ。
これが正しいニューバーグの食べ方! 辛味のあるメキシカンソースが卵によってマイルドに。チーズが良いアクセントとなり、スパゲティの味をより引き立たせている! うまい!
かかった値段としては、
・メキシカンバーグ 530円
・チーズW 100円
・スパ増し 50円
・ソース増し 30円
・追加目玉焼き 50円
以上、計 760円
これぞ、贅沢の極み! この食べ方を流行らせたのは高円寺に店を構える凄腕のシェフとの話だが、噂の域を出ない。
とは言っても、普通にハンバーグを食べてもおいしいので、わざわざこんなことする必要もないです。
文◎山崎尚哉(阿佐ヶ谷ロフトA)
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