児童相談所が作られる予定の土地
東京都内の超一等地、港区南青山に区が児童支援施設(「港区子ども家庭総合支援センター」)を建設を計画、反対する住民とのトラブルが話題になっている。同所は表参道交差点の南側、一流ブランドのブティックが集まるハイソ地区。軽くランチを食べようとしても千円札が二枚ぐらい飛んでしまうような高級商業地だ。
そんな場所に区立の児童相談所を計画していることに反対住民が「表参道の一等地にそういうものを持ってくると価値が下がる」と主張していると報道があり、ネット界隈では「何様のつもり」「プライド高すぎ」との意見が渦巻いた。
基本的に港区住民でなければ干渉すべきでない問題だが、推測するに港区が国有地を72億円で取得した、その金額や背景のグレーな部分を巡る報道で、「そぐわない」の意見を誇張したものがあったのが本質なのではないか。また超一等地なのに地上4階建ての低層施設を作ろうとする収益性の低さも問題だろう。中高層ビルにして、下層階を商業施設に賃貸したり高層階を住宅にすれば土地代や建設費が回収できるのになぜしないのか、という不審である。
昭和の面影を残す南青山路地裏
そんなことよりも、そもそも南青山周辺がそんなに「上品な街なのか」という問題もある。
昔から住んでいる青山住民に聞くと、かつて表参道周辺はごく普通の商店が並ぶ下町ふうの住宅街だったという。同地が宅地化してゆくのは明治末に代々木練兵場(現・代々木公園)が出来て軍関係者が住むようになったからだ。
それ以前の南青山は明治初頭に作られた青山霊園を中心とする寺町であり、古い地図を見ると終戦後まで大安寺、長谷寺、広閑院などの寺院と墓地がある。現在お洒落な商業ビルが建つ土地も、戦前までは墓地だったかもしれないのだ。戦中に空襲被害にあった新宿区や豊島区では、戦前、墓地だった場所が焼け跡になりウヤムヤのうちに商業地になったケースがある。古い地図をみるにつけ、南青山にも似た経緯が見てとれる。
数百メートル東側に青山霊園のある児童施設建設予定地は、高層ビルにすれば眼下に青山霊園の墓標が見えそうだ。その景観を嫌った区の役人が、あえて低層建築で計画している側面もあるのかも。
南青山246号線。高級感漂う車が行きかう(撮影時はタイミング逃し)
いずれにしても人口過密の東京23区内に大きな施設を作ろうとすれば、必ず反対論は出る。まずは首都機能の分散や人口密集の解消を進めなければ、こうした建設反対運動のカベは絶対になくなることはない。(文◎藤木TDC)
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