「JYJをテレビに出すな」行政の介入で明らかに...韓国芸能界の凄まじい圧力

2013年09月09日 JYJ K-POP テレビ メディア 韓国

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「JYJのテレビ出演を制約してはいけない」

 7月末、韓国の公正取引委員会がこのような施政命令を下した。JYJとは韓国の人気アイドルグループ。K-POPの代表格である東方神起から分裂し、結成されたグループだ。

 東方神起のメンバーだったJYJの3人(キム・ジェジュン、パク・ユチュン、キム・ジュンス)は、所属事務所の「SMエンターテインメント(以下、SM)」との契約内容に不服を申し立て、2009年に脱退。その後、裁判沙汰にまで発展している。

 当時、飛ぶ鳥を落とす勢いだった東方神起の元メンバーだけあって、JYJとして独立した後も人気を集めた。ファーストアルバムは9万枚、セカンドアルバムは22万枚の売り上げを記録した。

 しかし、そんな彼らも独立後は歌番組への出演依頼が皆無だったという。韓国芸能界内では、SMと業界団体の「韓国大衆文化芸術産業総連合(以下、文産連)」が、放送局などの関係先に"圧力"をかけたという噂が流れていた。

 SMは東方神起のほかにBoAや少女時代、スーパージュニアなどを抱える韓国最大手の芸能事務所だ。SMの歌手が出演しなくなれば、韓国の音楽番組は致命傷を受ける。"圧力"があったと推測するのは不自然なことではない。施政命令が下された直後に行われたライブの場で、JYJメンバーのキム・ジュンスは「僕たちがテレビにでることは、まったく問題のないことです」と言いながら男泣きしたという。

 いまのところSMは"圧力"について完全否定。しかし文産連は、出演を自粛するよう求める文書をテレビの地上波の全局やレコード会社など26の事業者宛に送ったことが確認されている。

 すると、ファンが動き出した。2010年に公取へ約10万通、2011年には約8万通もの「JYJをテレビに出してください」といった内容の嘆願書が届けられたのだ。それもフランス語、スペイン語など10ヵ国語に訳された嘆願書が出回り、118ヵ国から8万人を超える署名が集まったこともある。これがきっかけでようやく韓国の公正取引委員会が重い腰を上げて本格的な調査を始めたのだ。

 全国紙「東亜日報」によると、調査の結果、公取は「JYJはCDの売り上げが多いにもかかわらず、音楽番組に出演できないなど、歌手としての活動を制約されている」と判断。「大衆は人気のある歌手が歌番組に出演することを望んでいるのに、一部の芸能事務所が出演者をコントロールしている傾向がある」とし、SMに対してJYJの活動を妨害しないよう命令したという。今回の公取の決定によって、文産連はこの26の団体企業に施政命令を受けたことを通知する義務が生じることになった。

 一方、SMが発表した公式文書によると「我々は妨害行為をした事実がないにもかかわらず、こういった決定が下りたことについて遺憾に思う」と明言。現在、法的な対応を検討しているという。

 日本でも芸能事務所から独立した芸能人が、業界から干されることはよく聞く話だが、公取まで巻き込んだケースは世界的にも珍しい。ファンの力で干されたタレントが救われるという前例が生まれようとしている。


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Written by 李ソヨン

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圧力は日本より凄そう...

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