酒に酔って路上で寝ていた男性からカバンを盗んだとして、警視庁はタレントみのもんた氏の次男、御法川雄斗容疑者(日本テレビ社員/31歳)を1日にも窃盗容疑で再逮捕する方針を固めた。
調べによると御法川容疑者は8月13日午前1時ごろ、JR新橋駅近くの路上で、酔って寝ていた40代の男性会社員からバッグを盗んだ疑いがもたれている。御法川容疑者は、この男性のキャッシュカードを使って近くのコンビニの現金自動出入機(ATM)で現金を引き出そうとしたとして窃盗未遂の疑いで9月11日に逮捕されていた。当初は「未遂」容疑だったが、目撃者が現れたことで再逮捕となった。
次男が逮捕されたことを受け、みのは『みのもんたの朝ズバッ!』『みのもんたのサタデーずばッと』(ともにTBS系)の両報道番組に限り、出演の自粛を発表している。だが、本来であればTBSがその判断を下すべきではなかったか。直前に「セクハラ騒動」が起きたときもTBS内ではみの擁護の声がほとんどで、結局番組を外されたのはセクハラ被害にあった女子アナウンサーだった。
TBSは以前からそんな状況を当然のごとく受け入れる「モラルの低さ」が指摘されていた。2007年、某番組で、漫才師Nが某ハードコア系ラップグループに弟子入りし、ラップを学ぶという企画が放送されたが、このグループをよく知る関係者は語る。
「当時はあんな『本物』をよく出演させるなって驚きました。彼らはドラッグをはじめ、いろいろな悪さをしていたことで有名な連中でしたから。あの企画で最も衝撃を受けたのは、目の下に『涙のタトゥー』を入れたラッパーを出していたこと。そのタトゥーは『人を殺した』ことを意味しているんです。結局、その番組出演から2年後、このグループのリーダーとメンバーら数人が大麻取締法違反で逮捕されています」
先月10日に最終回を迎えたバラエティー番組『リンカーン』でも、数多くのヤラセ問題や倫理観の問題により、ネットを中心に何度も批判を浴びている。バラエティーの性質上、「おもしろい状況をつくり出す」ことを目的としているので、多少の「ヤラセ」や「演出」は仕方がないのかもしれない。しかし、犯罪者と知りながら「おもしろいから」といった理由だけで、テレビに出演させていたとしたら問題ではないだろうか。
テレビの画面上でセクハラの証拠を掴まれたみのは、局の見解がどうであれ、「セクハラ現行犯」の事実は揺るぎようがない。それをとがめるどころか局をあげて擁護した結果が、みの本人や次男をのさばらせたともいえる。
だが、その一方で、TBS局内では「日テレ社員の次男のせいで、なぜTBSの対応が叩かれるんだ」「半沢直樹が好調なのを妬んで日テレがテロを仕掛けてきた」といった反発の声も多く、反省の色はあまり見られない。たしかに「セクハラ騒動」以降、TBSの対応がまず過ぎただけに批判を浴びているが、再逮捕された次男は日本テレビ社員である。奇妙な遺恨を残して、この騒動はまだまだ続きそうだ。
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Written by 村上茜丸
Photo by みのもんた十八番勝負―おもいッきり対談集/日本テレビ放送網
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