ジャニーズのグループ名には造語が多い。そこには名付け親であるジャニー喜多川さん独特のセンスが光っている。だが、その多くは単純にメンバーの頭文字を組み合わせたものだが、結果として意味ありげで親しみやすいものなっているから、まさに天才プロデューサーだといえる。
たとえばNYCは中山優馬・山田涼介・知念侑李の頭文字をとったものだ。彼らの場合は3人だから良かったが、もっと人数の多いグループにもこのパターンを適用するのがジャニーさん流だ。
Kis-My-Ft2はうまい具合に7人を組み合わせている、Ki=北山宏光・s=千賀健永・M=宮田俊哉・y=横尾渉・F=藤ヶ谷太輔・t=玉森裕太・2=二階堂高嗣......とここまで来ると、なにかの謎を解く暗号かと思えてくるほどだ。
メンバーの名前からではなく、グループのキャラクター性、キャッチフレーズからから頭文字を組み合わせ、そのうえで意味を成すよう工夫されているのも多い。代表的なのはSMAPで、Sports Music Assemble Peopleの略となっている。SMAPの前身は「スケートボーイズ」と単純で冴えないものだった。SMAP同様にKinKiKidsは名前が定まるまでは「関西ボーヤ」などと称されることも多かった。
Hey! Say! JUMPは、そのまま平成の時代に高くジャンプするといったもので、JUMPには、Johnny's Ultra Music Powerという意味も込められている。A.B.C-Zは、Acrobat Boys Clubの略にZを加えたものだ。ちなみに最後のZは橋本が入ってアルファベットが完成したと意味されるらしく、またZeroに戻って再スタートという意味もあるとか......もはやここまで来る都市伝説の域となっている。
メンバーの頭文字を組み合わせたはいいが、その後メンバーが脱退して、名前の由来などどうでも良くなったグループもいる。それがKAT-TUNだ。Aの赤西仁とTの田中聖がいなくなり、もはやKTUN(カツン)である。響きの由来として漫画やアニメを意味する「Cartoon」がモチーフになっているが、亀梨のKをKAにしてTはまだ田口がいるのでそのままKATUNと言い張れるが、やはり読み方は「カツン」である。メンバー脱退に合わせて、ジャニーさんの思いが崩れていくように感じてしまう。
こういった頭文字命名のはしりと言えるのがあの「たのきん」だ。田原俊彦の「た」、野村義男の「の」、近藤真彦は「きん」で、メンバーそれぞれの頭文字、この場合は漢字の読みを繋げている。しかし、ここでなぜ「たのきん」なのか。日本一カッコよく素敵な若者(当時)三人組のユニット名がたのきんって...冷静に考えるとこのセンスはジャニーさんしか理解できない。もし、自分でアイドルやバンドをはじめたとしたら、絶対こんなネーミングにはしない。しかし、そんなハンデキャップ(?)にもめげず、「たのきん」は日本中の少女を虜にして、男子からも憧れられる存在となった。適当に頭文字を組み合わせたように見えるが結局は語感や語呂を優先させるのがジャニーさんのやり方で、それがヒットにも繋がっている要因だろう。
ちなみに個人の多くは本名だが、過去にはひかる一平や豊川誕といった芸名組もいた。そのいかにも芸名な印象が悲壮感を漂わせてしまい、タレントとしては成功できなかった。
「帰ってきたカルチャースタァ☆平本淳也」
Profile●ジャニーズ出身の実業家、作家、投資家。10歳でジャニーズ事務所から芸能界入り、30歳過ぎまでアイ ドルを続け、現在もテレビや雑誌で活躍を続けるなか、月間100万アクセスを獲るカリスマブロガーとしても知られる。22歳のときに物書きデビューして以 来、34冊の書籍を発表。http://ameblo.jp/junya-hiramoto/
Written by 平本淳也
Photo by Noel Feans
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