ウーマンラッシュアワー村本さん、THE MANZAIでの『政治漫才』にひとこと言ってもいいですか?

2017年12月20日 

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吉本興業東京本社には何回も呼び出されました

 

 

田原総一朗を煙に巻いた村本さんは素晴らしかった

「朝まで生テレビ」の時のウーマンラッシュアワー村本さんの言動は、パネラーの政治家、文化人そして司会の田原総一朗さんでさえも、煙に巻いたような、そしてリベラル(という区別もあまり好きではないが)派からは拍手ものでした。
リベラル、保守と言った立ち位置は置いといて、村本さんの生き方や哲学をこびないで貫いた姿勢には、リスペクトです。

「朝まで生テレビ」は田原総一朗ショーになっています。何でパネラーが、ああまで気を遣わなければならないんだろうと、最近は気持ち悪くて見ないようにしています。

朝生出演者や田原さんと共演したジャーナリストたちに聞いたことがあるのですが、「田原総一朗さんはすごい」と言っていたので確かにそうなのでしょう。
その「偉そうな人」に、堂々と論陣を張った村本さんは面白い存在だなと思いました。

芸人さんでも政治・社会に対してコメントする人が増えてきました。言い得て妙な方も多く、地頭の良さを見せつけられます。専門家のコメントより納得いくケースが多いです。村本さんもその一人です。

村本さんが政治・社会ネタに興味を持っいるんだとネット上で認識され始めたのは、上杉隆氏を自分の番組に呼ぼうとして、水道橋博士さんや町山智浩さんに窘められていたあたりではないでしょうか。結局、上杉氏は出演すると言っておきながら「ドタキャン」してしまった訳ですが、本題ではないのでそれは良いです。


政治を笑いに変化させるのは難しいです

政治を風刺するのは全然OKです。
茂木健一郎さんが「日本の芸人は政治風刺がないのでダメ」と言ったのは、別に外れてもないのです。そこで『ワイドナショー』で松本人志さんが(多分、頭にきたのでしょうが)「言っている事が面白くない」と返したのは芸人的な批判の仕方の流儀を守ったという事でしょう。

僕は、茂木健一郎さんという人は、調子のよい軽薄な文化人ぐらいに思っているのでそこに「面白い」のは求めていません。あのケースは自分の意見を押し通しても良かったんじゃないですか。

とはいえ、松本人志さんに逆らうのは難しいというのは、僕みたいなメディアの末席を汚している人間でも分かります。吉本興業内でのダウンタウンの立ち位置は僕からすれば「神」のように映りますから。何回か、東京の吉本に呼び出されて抗議された実感です。

政治を笑いに変えるのは大変でしょう。ザ・ニュースペーパーとか鳥肌さんとか先人がいます。でも残念ながらテレビには登場しません。

そういった意味では政治ネタ100%で貫きとおした、ウーマンラッシュアワーのネタがテレビで放映されたのは画期的でした。

でも面白いか面白くないかと言えば、僕は笑えなかったです。漫才なのだから、笑わせてなんぼです。

最後のキメセリフ「お前らの事だ」はカッコ良かったですし、掛け合いのスピードも相当の練習をしたのだなとは思います。圧倒されました。が、笑う事は出来なかったです。

どこら辺で笑えばよかったのでしょう。一言で言えば、説教くさかったです。

リベラル的な人がウーマンラッシュアワーの漫才をほめているのは、漫才の内容がリベラルだったからでしょう。では居島一平さんや鳥肌実さんは褒めないのですか? 政治ネタです。あまりに賛辞が多いと、それはノイズと化し、逆効果になるような危惧を僕は抱いています。

僕はあの言動には納得出来る事は多々あります。朝生でかき回したようにどんどんやって頂ければと思います。

因みに、村本さんは安倍総理と飲食をすることを厭わない立ち位置の人だと思っていますが、彼はそれによって政権批判や自分の言動を曲げる事はないと想像しています。良い意味で制御不能という印象です。
だから、次回も政治漫才をテレビで見たいという気持ちはあります。あくまでメディアの中で最も影響のあるテレビで、です。


文◎久田将義

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