この日公演を引っ張った一人、初センター岡田奈々「ジャーバージャー」を披露
やはり目に着いたのは、新センターの岡田奈々。パフォーマンスといい、MCといい伸び盛りという気がします。「ジャーバージャー」は恐らく作曲者や振り付けが僕らと同じような時代を過ごしたきた人だと思われます。
ですから、バブルガムブラザーズの「Won,t be long 」を思い出させてくれました。ファッションも曲も流行はサイクリングしますので、今がバブルっぽい歌がマッチするのでしょう。少なくとも僕の周囲では評判が良かったです。
また、新センターの小栗有似の52thシングル「Teacher Teacher」が披露。曲、振り付けは「River」を彷彿させる「カッコいい」イメージで、これもファンの評判が良かったです。
小栗有似には実は、センターが決まる直前にインタビューをしていますが、受け答えが「ザ・アイドル」という感じで正統派路線を進むんだなと予感させました。http://tablo.jp/media/news003040.html (是非、こちらもお読みください。動画付きです)
これも初センター。先輩たち選抜メンバーの中心での小栗有似
アンコール後に披露されたのですが、そこにだけ山本彩、指原莉乃らの他チームからのいわゆる「選抜」が合流。一曲だけ歌って帰ってゆくという奥ゆかしも、AKBファンの心をつかんだのではないでしょうか。ファンは「やっばり選抜が出てくると存在感が違うな」と言ってしましたが、そこは若手が頑張って台頭するしかないのでしょう。が、指原莉乃や山本彩らまでの存在感を示すのは容易ではないと正直思います。
という中で小栗有似は可能性があるのではないかという、センターでのパフォーマンスでした。
それと、生演奏、生歌へ後半入っていくのですが、これはアイドルにとって必須ではないでしょうか。少しくらい音程を外しても良い、それでも一生懸命歌う姿にファンは心を動かさせるのではないでしょうか。
僕はたまたま休日、WOWOWで「安室奈美恵20thライブin沖縄」を見ていたのですが、最後まで一糸乱れぬダンスと歌で二時間近く、ファンを魅了しました。安室奈美恵はシンガーですが、元々は「安室奈美恵とスーパーモンキーズ」というアイドルです。「歌とダンス・パフォーマンス」がそろってこそアイドルと言えるのではないでしょうか。
前回の「AKB48紅白」では、きくちPが全て、生演奏、生歌でAKBの新しい魅力を引き出させてくれました。48グループのメンバーに取材をしていても坂道グループの台頭などがあり、「全盛期のAKBを取り戻したい」という危機感を抱いているメンバーの声もよく聞きます。
彼女たちは分かっているのです。「このままじゃいけない」「新しい事をやらなきゃいけない」と。
それは選抜メンバーを変えるのもいいでしょう。これは特に大事です。しかし、ライブでは十何年もダンスとキャラだけで生の歌声は無しでやってきました。そろそろ、ファンも新しいものを見たいと思っているのではないでしょうか。
その心配を打ち破ったのが「2017年AKB紅白」であり、今回の、一部ではありましたが「生演奏・生歌」のパフォーマンスです。これは良い試みというか、最終的に全て「これ」で通すべきだと思われます。生歌はアイドルの基本ではないでしょうか。
メキシコに「留学」する入山杏奈(左)と贈る言葉を手紙で読む横山由依
いったん、メキシコにテレビドラマ出演の為、メキシコに「留学」する入山杏奈の「お別れ」ですが、すこしエキゾチックな顔立ちの入山杏奈がメキシコで成功すると、48グループの可能性も広がっていくのではないでしょうか。
また、「写真タイム」には驚かされました。一定の時間だけライブ中の写真を撮って良いというもの。この試みは今まででは考えられなかった事です。
そういった新しいものを入れていくという事を鑑みると、今回のAKB48単独公演は、格闘技で言うと、少しK-1を彷彿させました。「新生K-1」と言われているように「新生AKB48」という感じがしました。今回はお笑い要素があまりないMCでしたが意識しているのかも知れません。すなわち、真面目で知られる、岡田奈々(STU48)、高橋朱里や小栗有似、向井地美音らを中心に(名前を挙げなかったメンバーさんごめんなさい。文字数の関係で......)新生AKB48が立ち上がった感がありました。
※最後に。「お見送り」という、コンサート終了後、メンバー何人かが出口で机越しに手を振るなどして見送ってくれるのですが、これは微妙でした。夜ですし、決して都心から近い立地ではないさいたまスーパーアリーナ」ですから、早く帰りたい人もいるのではないでしょうか。一か所の出口で満員電車に並ぶがごとく30分くらい足止めをした後、一列に並びメンバーの前を通るのですが、はがし警備員数人が「立ち止まらないでください」と言いながら、肩をかなりの強さで押していくのは、最後の最後でちょっと不快です。もちろん、セキュリティ上の問題という事は分かっているのですが、どうなのでしょうか。
(文中敬称略。文◎久田将義/写真提供©AKS)
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