熊田曜子/rebirthより
グラビアタレント熊田曜子さんの児童館入館失敗騒動が、いろいろなメディアで擁護&批判が論じられてはや数日。
本サイトでも様々な角度から報じています。
ママタレ熊田曜子が児童館に物申す「何で入れないの?」 墨田区の児童館は「ダメです!」
えっ? 『児童館入れず』は「保育園落ちた」の新バージョンだったの? ママタレ熊田曜子に意外な話が!
この騒動に関して、著名人から一般人、ワイドショーコメンテーターまで、自らの思うところを発言していますが、子どもが2人いる筆者がもっとも近い考えだと感じたのが、7日放送の『バイキング』(フジテレビ系)での松嶋尚美さんの、飾り気のない素直な発言。
「ルールは大切と思うねんけど、母の立場から言うと"ええやん3人、入れてよ"と」
「(施設内の遊具で遊んでいる最中に)親が見ても落ちるときは落ちるわけやし、何かもうちょっと融通きいてもらわれへんかったやろか」
「でもルールやからなあ、これが」
これ、子育て中の方なら誰でも体感したことがあるはずの、「別にいいじゃん! なんなの!」→「まあでも、ルールって言うんなら......」という小市民感。よくわからないところで白バイに捕まったときのドライバーにも通じるところがあるのではないでしょうか。とりあえずごねてみる。でも結局、ぶつくさ言いながら諦めるという、アレです。
子どもはときに、社会では不自由さを生む存在になることがしばしば。たとえば都内のスーパー銭湯施設。筆者が子どもが1歳児の頃に連れていったときのことです。
「オムツ着用されてます? ならば入浴できません」
と、門前払いされてはじめて、近所の銭湯ではそんなことはないけれど、スーパー銭湯業界にはそんなルールがあったのか、といったことを知りました。
当然、熊田さんのようにちょっとごねてみました。
「いや、うちの子、ちゃんとおしっこを教えてくれるので、お湯の中ではしませんよ」
「ですが、ルールですから」
「いや! でも......!」
「すみません」
結局、「せっかく来たのだし」と、子どもは入れず、夫と交互で入ることに。癒されにいったはずが、ストレスが募っただけ。
以降、同様の施設に行く際には、HPをくまなくチェックし、<※オムツ着用のお子様はご入浴できません>の文言がないところへ行くようにしていますが、これがほんの数軒しかないんですよね。
こうした明確なルールがなくとも、よくSNSで話題になる、"喫茶店入店拒否"も降りかかります。
オッ、そうそう、こういう店がウマイんだよなァ〜という、オヤジがひとりでやっている風情の喫茶店に子連れで入ろうものなら、
「えっ? 子連れ? いやあ、うちは子どもは、うーん、ごめんなさいね、ダメ」
と、たったいまオヤジの「めんどくせぇ」という感情で作られたルールで、阻まれるのです。
だから熊田さんの気持ち、超わかる。その場でゴネた上で、一般市民なら食べログやグーグルレビューでしか憂さ晴らしできないところ(でも実際には気が弱いから書けない)、何百万人と見ることができるブログでできることが羨ましいとすら思う。
ただやはり、アスレチック遊具がある児童館や類似する施設では、ルールがあったほうがいいと思ったのは、ないと本当に無法地帯になるからです。
キッズカフェという、食事スペースとアスレチック遊具スペースが併設した形態の飲食店がありますが、近所のキッズカフェはいつも無法地帯です。
付き添わないと危ない年齢の子どもを持つ親以外の親は、子どもを「それいけ!」と、ドッグランに犬を放つごとく遊具スペースに入れ、友達とお茶したり、雑誌を読んだり、仕事をしたり。筆者もそのうちのひとりでしたが、親がそうして自分のことをできるのは、1人見守りスタッフが常駐しているからです。
滑り台を下から登り、ボールを投げ、走り回って乳児とぶつかりそうになり、オムツにウンチをしたまま座り込んでおままごとをして匂いが充満し......。
それらにひとりで直面する、スタッフの、疲弊し歪みきった、顔ときたら......。その顔を見て以来、筆者は放った子どもの様子を見るようになりました。
さて、熊田さんには、こんな声もあがっていました。
<本館の方は普通の児童館で制限もないんだよ>
なのになぜ、そちらに行かずに児童館を出て当てつけのように外の公園で遊んでいたのか、と言いたいのかと思います。
熊田さんが訪れた「別館」は、定員13人で1時間交代制。一方で本館は、誰もが利用できるところ。不特定多数の人にじろじろと見られたり突然スマホを向けられる経験のない一般人は想像に及ばないかと思いますが、芸能人である熊田さんは、「あまり人に見られたくない」という思いもあったのではないか、といったことが推測できませんでしょうか。
と言いますのは、先日筆者、某水族館で、
「隣に座ってイルカショーを見ている人、安めぐみと東MAXに似ているな〜、2人とも似ているなんてすごいな〜、いや、ちょっと待てよ......(安めぐみのブログを検索し、娘の画像をチェック)あ! 隣の子どもと同じ靴履いてる! 本人じゃんこれ!」
といったことがありました。
東MAXはときおりスマホ画面で自分の髪型をチェックするなどのナルシズムを漂わせつつ、終始子どもと穏やかに遊んでいました。安めぐみさんは、一つのショーが終わると真っ先に次のショーの場所取りのため移動するなど、熱心にアテンドしていました。さらに、東MAXが子どもと触れ合っている間、警戒心をびんびん。盗撮されないかと常に周囲に気を配り、シャッタ一音が鳴ろうものならササッとそちらをチェック。
実際、おばさんが安めぐみさんにスマホを向けていましたが、それに気づいた彼女は、ゴルゴ13のように壁を背に立ち、おばさんを牽制していました。
ちなみに冒頭の松嶋さんも、某公園で見かけたことがあります。じゃぶじゃぶ池に入って雨が降ってくると、
「ジュマ!(松嶋さんの子どもの名前)Rain! Rain!」
と、よき発音で子どもを池から出るように促していました。別に警戒心ゼロだったけど。
盗撮されたり、筆者のようなハイエナみたいな輩がじとっとした目で見ていたり様子を覚えていてこうやって書いたり、ましてや熊田さんなんて「うほっ、熊田曜子の胸チラ見れたラッキー」みたいな不埒なイクメンもいるだろうし、一般人のような平穏な日曜日は、永遠に訪れないのだな芸能人は......大変だな芸能人は......だからハワイが好きなのか芸能人は......と思ったものでした。(文◎春山有子)
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