髪を切ってサングラスも外した佐村河内守氏。ゴーストライターを使っていた事に対して謝罪をしたいという内容だったが、途中から風向きが変わってきた。ゴーストライター新垣隆氏への敵意があらわになった会見だった。「新垣氏の証言は全てウソ」と断言し、真っ向から対決する姿勢を見せた。「絶対」という言葉をつけて、新垣氏を訴えると強調しギャラ、自分の耳が聞こえる等の新垣氏のコメントを全て否定した。
難聴なのは本当だと言い、「音は聞こえる」が「音階や人の言葉」などは聞き取れない状態だという。会見中、ずっとテーブル手前に座っていた手話通訳に目を向けていた佐村河内氏。なぜ通訳手話を映さないのか、あるいはワイプで抜かないのかといった疑問がずっと残る。最後の方で、ニコニコ動画から「ニコ生で本当に手話ができるのか」と言った質問に対し、立って手話を披露してみせた。ただ、「手話が出来る」のと「今、本当は聞こえているのではないか」という事は別であるという問題は残る。診断書を見せていたが、裁判をするのであれば、名誉棄損の主な争点になるだろう。
週刊文春の記事中に書かれていた、被災地や障害者の人を利用したのではないか、という質問に対しては初めて怒りの表情を見せた。
「は?」という返事から、不貞くされたように答える。「この口調で迫られたら怖いな」というほどの「逆ギレ」気味だった。それまでが穏やかな口調だっただけに余計怖さが増した。一般人がこのイメージで迫られたら恐怖を覚えるだろう。また、謝罪すると言いながら、彼女たちの言葉を否定するなど、謝罪したいのか非難したいのかどういう会見なのか分からなかった。
杖をついたりサングラスをかける理由について、「耳鳴りがして立っていられなくなる」「明るいところが厳しい」という主旨の理由だった。テレビ番組ではカーテンを閉め切った部屋。そして表をこの会見ではサングラスをかけていない。あれだけのフラッシュの嵐に耐えられるとはちょっと驚きである。
「申し訳ありません」「すみません」と言いつつ、なぜ新垣氏を「絶対」に訴えるのかも理解不明だ。つまり、自分の地位、名誉を脅かした「新垣憎し」だけが明らかになっていた。こんな謝罪会見は前代未聞だが、これまでベールに包まれていた佐村河内守氏の人間性が見えてきたことは興味深い。騒動の全体像を理解するためには、意味があったと言える。
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Written by 久田将義(東京ブレイキングニュース編集長)
Photo by YouTubeより
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