会見上に入ってきた小保方晴子さんは、表情はさほど憔悴していないように見えた。若くて美人というマスコミの評価について、彼女自身も自覚しているんだろう。ヘアスタイルもメイクも「映り」を意識しているように感じた。同性から意外に嫌われているのは、こういった点なのかなというのが、この日の第一印象だった。
まずは彼女が用意してあったコメントから読み上げたのだが、感情が昂ぶっているのか声がうわずり、涙ぐむ。
「不勉強」「申し訳ない」「間違いが生じてしまった」という文言を用いて、研究そのものは真摯に取り組んでいるという事を強調していた。政治家の謝罪会見と同じ流れだ。これは小保方さんの意思というより、弁護士と何回も質疑応答のロールプレイングを繰り返した結果、このような会見の入り方になったのだろう。
あの謝罪会見は、裁判で言うところの被告尋問である。その前に弁護士がシミュレーションをしないはずがない。あの会見に臨む小保方さんが守るべきポイントは、まず「不注意は謝罪」すること。しかし、「真摯に研究」に取り組んできたことはアピールを忘れない。そして、彼女の存在意義にも関わる「STAP細胞は実在」する、という主張をすることだった。
会見に臨んだ小保方氏ははっきり受け答えてをしており、瞬きの数もそんなに多くなかった。つまりさほど、心の動揺は外見からは伝わってこなかった。実は強い女性なのかなと感じるところだった。"ゴーストライター騒動"の佐村河内守氏が会見でかなり感情的になっていたことと比較すると、より彼女の冷静さが際立つ。言ってみれば、小保方ペースで会見は進んでいたようにも思われた。
小保方さんの本来の性格、つまり気の強い性格が垣間見えた質問があった。「作成に成功した人(インディペンド)の名前を明かすべきではないか(そうすれば貴方の言う事は信用できるのに)」という内容の質問を受けて彼女はどう答えたか。
従来であれば、「それも検討します」といった解答で十分だろう。だが、小保方さんの口が出た言葉は「なるほど」だった。
本心から無邪気に「なるほど」と言ったのかもしれない。だが、取りようによっては開き直りにも取れる一言だった。そして、この「なるほど」で応答が打ち切られたことによって、小保方さん以外の学者でもSTAP細胞が作れるのかといった疑問はうやむやになってしまった。
そして彼女は謝罪を繰り返しながらも、彼女の命綱であるSTAP細胞の存在の有無については、絶対に譲らなかった。しかし「何人もSTAP細胞を見た人がいる」「第三者もSTAP細胞の作成に成功している」と言いつつ、その人の名前は明かせないという不明点が残る。最後の砦は残されたと見るべきだろうか。小保方さんの「度胸が座っている」「したたかな女性」という印象ばかりが強く残る会見だった。
Written by 久田将義(東京ブレイキングニュース)
Photo by niconicoより
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