総額106億8000万円をカジノで負けて(!)、特別背任で逮捕された大王製紙の井川意高前会長。
そんな人のぶっちゃけ一代記「熔ける 大王製紙前会長 井川意高の懺悔録」(双葉社)が早くも話題だ。
帯文に「有名人との華麗なる六本木交遊、噂に上がった女性芸能人たち...」と書かれているとおり、実名がバンバン出てくる。
「ほしのあきさんにどんと贈った高級ティッシュ」の項では、ほしのがまだデビュー当時の頃から月に数回食事をしていたと書く。
井川氏は「ほしのさんはとても律儀かつ義理堅い女性」で、電話をかけて呼び出すと「たとえ忙しかろうとも、20分でも30分でも顔を出してくれる」と褒めてい るのだが、そりゃあんたぐらいのタニマチだったら何をおいてもほしのは駆けつけるだろ、とすべての読み手がツッコむと思う。
それにしても、ほしのあきにしろ星野仙一にしろ「ほしの姓」はなんてやり手が多いのかと感動するくだりでもある。
※この本に星野仙一は出てこないが、財界人タニマチへの対応はほぼ同じと思いたい。
「噂になった女性有名人との本当の仲」の項では、その女性は「今や日本を代表するセクシーな大物女優」と匿名で書かれている。
軽井沢の別荘に出掛け「プールやサウナに皆で入ったりした」が、全員水着を着用しており、何もいかがわしいものはなかったと述べる。
該当すると思われる「セクシーな大物女優」は最近自身のブログで「秘密保護法」への危機感を表明をしているが、ここら辺りは逆に「秘密は保護しろ」 と言いたいのではないか。
他にも有名人の名前がぞろぞろ出ているので下世話な方は要チェックです。
私が今回紹介したいのは、やはり、ギャンブルに狂った男の「地獄絵」なのだ。
なぜ、どうしたら、「106億8000万円」も負けることができるのか。
井川氏は、自分の仕事ぶりについては逮捕後も悪く言っていた社員はいなかったと述べる。ここだけは守りたいプライドらしい。
その証拠としてビジネスへの厳しい姿勢を、『私はいつも「5W1H」ならぬ「5W2H」を心がけていた』と書く。
「1H」の「HOW」に加え、
『「How many」もしくは「 How much」、つまりいくつ、いくら、という具体的な数字だ。ビジネスにおいては、必ず数字を重視しなければならない。』
ここまで数字に細かい人が、なぜギャンブルになると100億円以上も借金することになるのか。「How many、 How much(いくつ、いくら)」をなぜ確認できないのか。嫌味ではなく、不思議。
そのギャンブルの魔力を本人が語る。
・『負けが込んだときほど次々とカネを投入してしまう。』
・『「バクチをやる人間は、結局のところ皆バクチに向いていない」のだろう。皮肉なことに、「バクチやらない人間ほどバクチに向いている」のである。』
経験者の至言だ。
さて、最近「今臨時国会にカジノを解禁するための法案を提出する」というニュースがあった。
順調に行けば、2020年の東京オリンピック開催までにカジノ第1号が開業する見通しだという。(東京 12日 ロイター)
日本にカジノを、という声はずっと前からあった。しかしここ最近急速に実現に動き出している。
もしかすると、この「大王製紙前会長事件」を知った議員&業界関係者達が、「海外のカジノで「106億8000万円」も散在するアホがいるなら日本でカネを落とさせろ!」と慌てたのではないか。
カジノ法案が通ったら「最高殊勲選手」は大王製紙の井川意高前会長かもしれない。
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Written by プチ鹿島
Photo by 熔ける 大王製紙前会長 井川意高の懺悔録
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