プチ鹿島の「余計な下世話」

野々村竜太郎元県議は笑ってはいけない人か!? プチ鹿島の『余計な下世話!』vol.53

2014年07月22日 インディーズ候補 プチ鹿島 号泣会見 都知事選 野々村竜太郎

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nonomura.jpgPhoto by 野々村竜太郎公式ブログより

 先日、東京ブレイキングニュースの久田将義編集長がやっている「ニコ生タックルズ」のゲストに呼んでいただいた。テーマは「2014年上半期ニュース総決算 こんなに濃い上半期はあっただろうか!?」。

 兵庫県の県議(だった)野々村竜太郎のことを話したら反響が多かった。その後の動きも含め、まとめておきたい。 まずあの「号泣」シーン。私はただただ不気味さしか感じなかったのだ。とてもじゃないが笑えなかった。 会見の冒頭、野々村氏は集まった記者に対して虚ろな目で「名刺をいただけますか」と要求。あの場面を見たときゾッとした。よくいませんか、ああいう「程度の低いクレーマー」みたいな人。

 完全に自分に落ち度があるのに、相手と平等な立場に立とうとする人。妙な被害者意識や権利意識を振りかざす、ある種のハッタリをかます人。それがあの名刺要求から号泣の流れだろう。

 会見翌日には「心身ともに疲れ果て、自殺に追い込まれるのではないかと不安で一杯」とコメントを出した。見事にブラフをかましている。まさに「被害者意識」と「ハッタリ」が肥大化している部分。どうしてこういう薄気味悪い人をゲラゲラ笑えるのか不思議だ。

 同僚議員の丸尾牧県議の東スポでのコメントも印象的だった。新年度の委員会選出で同じ常任委員会入りを希望した丸尾氏と野々村氏だったが、調整の結果、丸尾氏の希望が通り、野々村氏は別の委員会に所属することになった。すると野々村氏は丸尾氏に対して「この恨みは一生忘れない」というメールを送信したという。

 怖い、痛い。

 でもこういうキャラ、どこかで見たぞ。野々村氏のプロフィールにひとつのヒントがあった。

2008年7月27日、兵庫県太子町長選。候補者3人中最下位の485票で落選。

2008年11月16日、兵庫県西宮市長選。候補者6人中最下位の6184票で落選。 

2009年7月5日、兵庫県議補選西宮市選挙区(被選挙数1)。候補者3人中、最下位の33359票で落選。

2010年5月16日、西宮市長選。候補者3人中最下位の25924票で落選。

2011年4月10日、兵庫県議選西宮市選挙区(定数7)で、候補者10人中、7番目の11291票で最下位当選し、「5度目の正直」を果たした。(「The Huffington Post 」より)

 経歴を見て何か気づかないだろうか。都知事選とかに出てくる「インディーズ候補」と同じ匂いなのだ。選挙なら何でも出ちゃう。

 本来なら当選しないはずのキャラなのに野々村氏は「西宮維新の会」を1人で名乗った結果、2011年の維新ブームに乗って当選した。西宮維新の会は「大阪維新の会」「日本維新の会」とはまったく関係がない。ここにも、インディーズ候補に漂う独特の香りがある。

 私はインディーズ候補を否定しているわけではない。事実、私が今年2月に私がやった都知事選イベントには真面目な候補者たちが来てくれた。しかし、まれにインディーズ候補には「本物の不気味な人」がいることは確かだ。ふだん世間に相手にされないからこそ選挙に出ちゃうタイプ。自分の話を聞いてくれる場所(政見放送も含め)を手にすることができるから。

 じつは2月の都知事選イベントにも「N」氏というガチで不気味な候補が会場にやってきた。会場のスタッフが要注意人物としてピリピリ。何しろあのマック赤坂が共演NGを指定している人物。  

 でも都知事選に出馬した人には平等に話を聞くというのがイベント趣旨。だからN氏にもマイクを向けた。そしたらとにかく話が長い。要領よく話すよう求めると意固地になってどんどん自分の世界に入る。ストップをかけるとN氏は「いやだいやだ、俺は帰らない」と子どものように駄々をこねるのだ。(このイベントでも一緒だった久田編集長はN氏の態度に呆れて退席!)

 N氏はこのあとスタッフに執拗に抗議の電話をかけてきたという。「約束と違う、話せなかった、訴える」と。 これって先ほど紹介した野々村氏が「この恨みは一生忘れない」というメールを送ったのとまったく同じ質感。

 野々村騒動が起きたすぐ後、インディーズ候補に関する知識や取材は日本でナンバーワンと言っていいフリーライターの畠山理仁さんに聞いてみた。「野々村氏とN氏は同じ匂いがする」と。

 すると畠山さん曰く、「N氏も都知事選出馬会見の前に、集まった人に"名刺ください"と言ってましたよ」

 まさかの名刺一致!

 さて、最後は野々村氏は「クレーマー体質」ではないかという見立ての答え合わせ。 「週刊新潮」(7月17日号)によると野々村氏は少年時代に「発作マン」と呼ばれていたという。駄々をこねてすぐキレる。長じてトラブルメーカーとなりアパートの家賃を払わないなど「クレーマーとしての顔も見せ始める」と新潮は書いている。

「週刊文春」(7月17日号)には元川西市職員の同僚のコメントとして、「上司の指示にも従わない。残業は全くせず、有給休暇はきっちり取る。自分の権利行使には熱心だが、市民の要望には応えない。公務員として全く役に立たない人物でした」と載せている。「自分の権利行使には熱心」というキーワード。

 やはり野々村竜太郎は「笑ってはいけない」人だと断言したい。

【前回記事】
北朝鮮交渉でカヤの外? 飯島勲参与の気になる発言 プチ鹿島の『余計な下世話!』vol.52

Written by プチ鹿島

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プチ鹿島●時事芸人。オフィス北野所属。◆TBSラジオ「東京ポッド許可局」◆TBSラジオ「荒川強啓ディ・キャッチ!」◆YBSラジオ「はみだし しゃべくりラジオキックス」NHKラジオ第一「午後のまりやーじゅ」◆書籍「うそ社説 2~時事芸人~」◆WEB本の雑誌メルマガ ◆連載コラム「宝島」「東スポWeb」「KAMINOGE」「映画野郎」「CIRCUS MAX 」

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