先週7月2日に「時事ネタプラスワン!」というトークライブをやってきた。私がふだん見ている「火事場のいちばん外側」の風景について、「現場に近い人」「現場の情報を知っている人」に根掘り葉掘り聞いていくという、私が毎回楽しんでいる場である。つまり野次馬の答え合わせです。
登壇して頂いたのは久田将義(「東京 BREAKING NEWS」編集長)、畠山理仁(フリーランスライター)、須田慎一郎 (ジャーナリスト)の三氏。お客さんにはノーツイートでお願いした話ばかりだったのだけれども、ここで書ける案件でいうなら、これまで私がコラムで書いてきた「二階俊博」と「新国立競技場」のことだろうか。
安保法制からの「文化芸術懇話会」という流れのおかげで安倍政権の支持率は下がってきている。総選挙で圧勝したのはつい半年前ぐらいのことなのに。トークライブでは「政策」の是非を問うより、あえて「政局」にしぼって聞いてみた。「で、安倍さんに対抗する「次」の人はいるんですか」と。
すると「うーん。」という檀上。具体的な名前が出てこない。安倍首相が一目置いている実力者という意味では二階俊博氏だという。「二階派の勢い」については先日書いた。
※参考記事:肉食系派閥・自民党二階派の「出会い系」パーティーに注目せよ|プチ鹿島の『余計な下世話!』(http://tablo.jp/serialization/pkashima/news001973.html)
ただ、二階氏はいかにも古いタイプの政治家。国対政治のうまさといい、「国土強靱化」という名のゼネコン人気は、いってみれば裏実力者のそれであり一般的な知名度やフレッシュさはない。「対抗馬がいない」というのは安倍首相の弱点でもある。謙虚さがなくなるとオウンゴールも目立ってくる。若手安倍応援団のお勉強会を見てもわかるではないか。
さて次の話題は「新国立競技場」のこと。というか森喜朗のこと。私は新国立競技場問題とは、森喜朗問題のことであり、2020年ではなく2019年問題だと思うのです。東京五輪が決まる前からこの問題は始まっていた。2019年のラグビーW杯を、新しくド派手な国立競技場で開催したいから「ラガーマン・森喜朗」が動いたのだ。
※参考記事:森喜朗元首相と新国立競技場問題を改めて考える|プチ鹿島の『余計な下世話!』(http://tablo.jp/serialization/pkashima/news001997.html)
私はラグビーをやっていた久田将義さんに以前からこのことを聞いてみたかったのだ。すると「森さんは数カ月でラグビーを辞めた人でしょ? ラグビーと言えば俺みたいな顔はしてほしくないですよ」(久田将義)。
建設費がどんどん膨らむ新国立競技場の話題になると、「ラグビーは雨が降ろうが雪が降ろうが泥まみれだろうが、どんなコンディションでも正々堂々とたたかうスポーツなんです」。
確かに。本当にラグビーの精神をわかっていたら「屋根」はいらないはずだ。豪華絢爛な屋根にこだわるのは「自称ラガーマン・森喜朗」がバレバレな論点でもあったのだ。新国立競技場の屋根問題はこれで「詰んだ」気がする。
Written by プチ鹿島
Photo by Photo by www.jpnsport.go.jpより
プチ鹿島●時事芸人。オフィス北野所属。◆TBSラジオ「東京ポッド許可局」◆TBSラジオ「荒川強啓ディ・キャッチ!」◆YBSラジオ「はみだし しゃべくりラジオキックス」◆NHKラジオ第一「午後のまりやーじゅ」◆書籍「うそ社説 2~時事芸人~」◆WEB本の雑誌メルマガ ◆連載コラム「宝島」「東スポWeb」「KAMINOGE」「映画野郎」「CIRCUS MAX 」
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