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Photo by 美味しんぼ 110 (ビッグコミックス)
『美味しんぼ』鼻血騒動について、もう少しコメントしてみます。「原発のそばを翔んでいる鳥が元気なんだから原発は安全!」的ないわゆる「安全デマ」よりも、「福島にいたら鼻血が出てきたから福島は危険!」的ないわゆる「危険デマ」の方が叩かれやすいのは何故なのか? おそらく現地在住の人以外による危険アピールには「自分の主張を伝えるためには、できるだけ危険であって欲しい」的な願望が見え隠れして、そこが引っ掛かるんじゃないかと思われるんですが、それをわからずに「非常に危険です!」とかテレンス・リーみたいなことをアピールしていたら反原発運動は上手くいかない気がします。それと『美味しんぼ』「福島の真実」編の問題は、作者の主張が正しいか正しくないかではなく、漫画としての面白さよりも主張を伝えることを重要視しちゃってることだと思ってます。海原雄山&山岡士郎父子の和解に何のドラマも感じられなくなってる!
【前回記事】
美味しんぼ鼻血騒動、こんな展開なら問題にならなかった!? 『ほぼ日刊 吉田豪』連載141
Written by 吉田豪
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