夏休み期間が終わり、新学期や企業の通常営業が再開すると、学校生活や会社内にストレスを抱える方々が自殺してしまうことが相次ぐため、社会問題としての対策が急務となっている。
そして自殺の中でも人々の生活に大きな影響を与える電車飛び込み人身事故には大きな注目が集まる。
今月10日午前7時55分ころ、中央線の八王子駅で人身事故が発生。
駅には人も多く、この自殺現場の様子をスマホで撮影するものが多数いたため、駅員からのアナウンスでは「動画や写真を撮ってる方がいますが、そのような行為は絶対におやめ下さい」といった内容の注意があったとの報告がある。
この制止を聞き入れず撮影を行う者も多かったようで、現場からのツイートには「今日の八王子駅での人身事故、駅員さんが写真を撮るなと言っているにもかかわらず、見せ物にしたいのか笑いながら撮る人を数人見かけました。」といったものも。
撮影を行う者に対しての批判的な意見と彼らに向けられる怒りの声が多数となっている。さらに反対の意見もあるが、この異常さは何だろう。人の死の尊厳を考えていないコメントの数々をあえて羅列する。ネットは腐っているのだろうか。
「一番非難されるべきは自殺したやつ」
「ジャーナリズム世界では普通」
「これで少しは電車で死ぬやつ減るんじゃないw」
「不快になるから嫌だと言う前にメリット考えろ」
「事故現場を撮る行為に何の問題もない」
「死体を撮るのは個人の自由だけど、作業の邪魔になるなら控えるべき」
「中毒になってんだろうな 珍しい物を見つけたら撮って飯食いに言ったらその度に撮って
みんな撮ってるから自分も撮らないとの精神」
特に一番上のコメントなど、「なぜ死ななければならなかったのか」の視点が完全に欠如しており、人としての良心が麻痺している。
笑いながらという点や、作業の邪魔になる撮影行為は恥ずべき行為である。事故現場の撮影行為自体を根絶に導くためには、やはりルール決めや何らかの制度を設けることが必要になってくるのかもしれない。(文◎編集部)
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