『とくダネ!』(フジテレビ)も連日スクープ
世間の耳目を集めている紀州のドンファン怪死事件ですが、報道の裏側はどのようなことが起こっているのでしょうか。
野崎幸助さん(享年77)が死亡した5月24日、いち早く現場に駆けつけたのは、フリーライターのY氏でした。
このY氏、2016年12月に野崎さんが自伝「紀州のドンファン」を上梓した際の担当ライターでした。同年2月、野崎さんの自宅から6,000万円相当の金品を盗んだとして「自称モデル」が逮捕されているのですが、その事件を通じて野崎さんに食い込み、「東京の秘書」を名乗るまで取り入っていたのです。
今回の死亡に際し、Y氏は野崎さんが経営する会社の幹部から連絡を受け、死の翌日に和歌山の自宅に到着。事件性を疑う警察と丁々発止の大立ち回りを演じ、家宅捜索の現場にも立ち会っています。
ところが、そのY氏にマスコミは非難轟々なのです。
「金にがめついY氏は各社に『俺はなんでも知ってるぞ』と情報を持ち込み、原稿料名目の高額な取材協力費を要求。当初、Y氏から連絡を受けたのは講談社のフライデーと新潮社の週刊新潮。この2紙はY氏プロデュースの記事をいち早く掲載していました。当初、2紙は当事者に一番食い込んでいるのは間違いなくY氏であるため、金を支払わざるを得なかったのです」(出版関係者)
ところが、Y氏は取材協力費を受け取りながら情報を出し渋り、現場の取材を差配し始めたのです。
「当然、都合の悪いことは書かせてもらえない。Y氏が一枚噛んだ原稿は、どうしても新妻寄りになってしまう」(同前)
当初こそY氏は野崎さんの会社の番頭と妻をがっちりとホールドし、この難局を切り抜ける救世主のように立ち居振る舞っていましたが、彼らを金のなる木としか見ていないY氏の本性が明らかになるにつれ、関係者は徐々に距離を置き始めています。
「Y氏は現場でも若い女性記者に片っ端から電話をかけ『俺を通せば情報あげられるよ』『君は可愛いから特別に教えてあげられるよ』とセクハラまがいのことをしている。そのうち、社会部記者の間では『Yに関わるな』というお達しが出たといいます」(社会部記者)
ある警察幹部は「Yをなんとかしろ。捜査妨害だ」と憤りを隠さず話していたそう。報道の裏側にも金欲と名誉欲が蠢いていたということです。(取材・文◎編集部)
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