オフィシャルサイトより
ちょっと前にミライザカと鳥メロの運営会社がワタミだったという記事を寄稿しました。そこで大手居酒屋チェーンの残念さを述べているのですが、それとは逆に大手の底力を感じることがありましたので、それについてもちょっと書いてみようかと思います。
え? あの店ってワタミだったの!? 過労死でイメージ低下するも業績を伸ばし続ける居酒屋チェーン
ここ数年、筆者が「よく見かけるな~」と感じるようになった居酒屋の1つが「一軒め酒場」です。まあ、チェーン系の居酒屋というのは興が乗らないという個人的な理由もあって、よく目にはするけれど利用したことはありませんでした。
しかし、先日に「一軒め酒場」で飲んだところ、まさに最近はやりの〝せんべろ〟を体現するかのような値段設定だったんです。だって、サワー系が190円(税込205円)、日本酒(白鶴)も190円(税込205円)と安価なお酒を提供しているうえ、串カツが99円(107円)、枝豆が180円(税込194円)などなど料理も安い。しかも、お通しも出ないので、酒飲みでもリアルな〝せんべろ〟を体感できてしまうじゃないですか。これには、「しょせんはチェーン店なんだろ」という筆者の固定観念も粉々に叩き壊されました。
なんというか、「ビール200円!」みたいなキャッチコピーを謡っていても、お通し代がかかったり、料理代がかさんだ結果、お会計の時に「あれ、高くね?」と感じる店に見習ってほしいものだというくらいの営業努力です。
そして、この「一軒め酒場」はかつてのチェーン居酒屋の王者だった養老乃瀧グループが運営元なんです。正直なところ、養老乃瀧といえば、「混んでいて養老乃瀧しか入れないから行く」ということはあっても、「いざ、養老乃瀧に行く」ということはないという、チェーン店中のチェーン店でしょう。それが「〝せんべろ〟なんてほぼ無理じゃん」という酒飲みの筆者さえ感動させるのですから、大手居酒屋チェーンもバカにできないなと思います。
実際、「一軒め酒場」は2008年に一号店をオープンしてから、2018年7月時点で71店舗まで拡大を続けているようです。そりゃ、これだけ本気で〝せんべろ〟(安さ)というコンセプトを実現しようとしているのですから、好調なのも当たり前だよなと。
大手かつ老舗の居酒屋チェーンはどうしても敬遠されがちです。しかし、大手かつ老舗だからこそのノウハウを生かすことができれば、これだけ満足度の高い居酒屋を経営できるのかと感心してしまいました。
ほかの大手居酒屋チェーンでも、このような愛すべきお店を生み出していってほしいものです。(取材・文◎百園雷太)
※この記事、決してステマではございません!
【関連記事】
●絶頂期のワタミに挑戦状を叩きつけた「定食酒場食堂」が近隣ナースや女優たちに大人気のワケとは?
●え? あの店ってワタミだったの!? 過労死でイメージ低下するも業績を伸ばし続ける居酒屋チェーン
●なぜクレジットカードを使えないお店がいまだに多いの? 日本のキャッシュレス化は韓国・中国に惨敗