5・28武道館に女優・蒼井優も来るはず 今おそらく世界一のグループ、これが「アンジュルム」だ!

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アンジュルム コンサート 2017 Autumn「Black & White」special ~風林火山~

 ハロー!プロジェクトの10人組アイドルグループ・アンジュルムのライブハウスツアー「十人十色」が3月3日に横浜Bay Hallにてスタートしました。このツアーは、横浜、柏、仙台の3箇所6公演という短いもので、その後に開催されるホールツアー「アンジュルム コンサートツアー 2018春 十人十色 +」と、ツアーファイナルとなる日本武道館公演につながるものです。

 ホールツアーのプロローグ的位置づけとなるこのライブハウスツアーですが、その内容がなかなかすごい。ネタバレになってしまうので、詳細は控えますが、メンバーのブログから引用しますと、

「今回は十人十色というタイトル通り、私達10人の今の色が見ていただけるような内容になってるんじゃないかなって思います!!!」(竹内朱莉)
「今回は ひとりひとりをじっくりと見ていだだける感じのライブになっている」(川村文乃)

 といった感じ。グループというよりも、メンバー個人にスポットが当たったものとなっていまして、とどのつまり各メンバーの「ソロ」がメインとなるセットリストになっているのです。

 昨今のアイドル業界においてはメンバーの”キャラクター”なんてものが重要視されています。グループ内に「○○担当」とか「○○属性」なんていう形で役割分担があって、たとえばアイドルヲタクのメンバーがいて、ボーイッシュキャラがいて、金髪ショートがいて、あざとい子がいて…みたいな感じになっているグループが多い。こういったキャラクターはすでにパターン化されていて、果たしてそれを「個性」と呼べるのだろうか…という状況なのも事実です。

 しかし、このようなパターン化されたキャラクラーにハメ込むことができないのがアンジュルムです。各メンバーの”キャラ”をざっと紹介すると、美術の和田彩花、映画の中西香菜、とにかく丸い竹内朱莉、オシャレの勝田里奈、へんなダンスの室田瑞希、モデルの佐々木莉佳子、きれいな歌声の上國料萌衣、先輩たちにめっちゃ憧れている最年少の笠原桃奈、ももちイズムを継承する船木結、カツオが捌ける川村文乃、といったように、まさに十人十色な10人なんです。

 多人数のアイドルグループの場合、中学や高校のクラスにたとえられることも多いのですが、アンジュルムの場合はそこにも全く当てはまりません。どのクラスにもいるような、優等生キャラとかヤンキーキャラとか、そういうカテゴライズを完全に拒否する10人。全員が全員”クラスに1人もいなさそうな人”ばかり。それがアンジュルムなんです。

 いうなれば、昨今のアイドルグループの”キャラあるある”に対する、強烈なカウンターとなっているのがアンジュルムなんだと思います。しかも、保守ありきのカウンターではなく、自然に出来上がってしまったカウンター。狙っていないからこそ強烈な個性になるわけであり、ソロ主体のセットリストのツアーなんていう、チャレンジングなことだって余裕でできてしまうということです。

 ちなみに、今回のツアーグッズで販売されているTシャツは、紺色のボディに10足のスニーカーが描かれているもの。10足のスニーカーはメンバーカラーに色分けされておらず、白一色で描かれています。このTシャツについて、上國料萌衣はブログでこう綴っています。

「そして、今回の十人十色のツアーTシャツ、私は可愛いって思ったんですけどみなさんはどうでしたかね!

ただ、私、十人十色なのに色がなくて寂しいなぁって思ってたんです。
そしたら和田さんに十人で色を作っていくって考えたらなくていいと思うって言われたんです。最初から十色あったら単純になっちゃうからって!

たしかにそうですよね!
それぞれの個性も見てもらいたいけど、このツアーを通してアンジュルムの色を自分たちも作っていくんだって!」

 すでに個性的すぎるカラーを持っているアンジュルムなのに、リーダー和田彩花はさらに”アンジュルムの色”を作り上げようとしているのです。もしかしたら、和田彩花は、今ファンが抱いているメンバーたちの”キャラ”に納得がいっていないのかもしれない。あらゆる枠組みや先入観を捨て去り、再構築しようと企てているのかもしれない…。新たな創造を求めていくリーダー和田彩花は、完全にファンの想像を超える存在です。メンバーカラーのTシャツが欲しいと騒いでいるファンなんか到底及ばない、高みに到達しているのです!

 ライブハウスツアーは数も少ないので、そう簡単に行けるものではないかもしれませんが、4月からはホールツアーがあって、5月28日には日本武道館公演も控えています。きっとそこでは、今まで誰も見たことのないような、パーフェクトに唯一無二な個性を創造したアンジュルムを体感できることでしょう。それはおそらく、これまでアンジュルムを見てきたファンでさえも驚いてしまうような、とんでもないものとなるはずです。そうなったらもう、古参も新規も関係ない。アンジュルムの前では、すべての人間が平等です。さあ、今からでも遅くありません。アンジュルムを体験してみようではありませんか!(文◎大塚ナギサ)

※女優の蒼井優さんは「大ファン」だと公言中