【大相撲協会は】貴乃花親方の独白の衝撃度【反論を】

2018年02月08日 

  • LINEで送る
  • ブックマークする
  • シェアする

sumo.jpg


7日19時からテレビ朝日系列で特番が放送されました。貴乃花親方の独白告白でした。インタビュアーは山本晋也監督。約8年前の理事時代にインタビューしているので、そこで信頼関係が作れたのでしょうか。内容は相撲協会の発表と全くと言っていいくらい違うものでした。

本稿は、あくまで貴乃花親方からの一方的情報のみ、という前提で話を進めさせて頂きます。また、貴乃花親が池口恵観さんや竜宮総社らの不思議な思想にはまってるという情報もここではノイズとして進めます。「ここでは」というのは、一連の相撲報道についてに絞らせて頂くからです。ファクトとしての貴乃花親方らの証言のみを追ってみます。

まずこんな内容が放送されました。


1
貴乃花親方は文書で相撲協会に20通ほど、回答・説明文を送っていた

→となると、評議委員会池坊保子議長の「先輩親方の電話にも出ない。非礼だ」「協会への報告義務を怠った」それゆえ理事解任。という話がまるっきりひっくり返されてしまいます。時期はそんなに関係ありません。回答・説明が遅れる事は会社の間でもありがちです。
「文書で送る事」はかなり公文書に近い性質のものです。そこに押印でもしてあったらさらにですが、サインでも構わないでしょう。従って「正式に回答・説明している」行為に極めて近いです。
で、あるならば貴乃花親方の理事会解任は何だったのでしょうか。理由が根底からひっくり返されてしまいました。

ですから、こんな矛盾が生じます。
「理事解任」を告げたとき、貴乃花親方は「わかりましたと自分で言った」と池坊議長は言いました。が、番組で貴乃花親方はそれを否定して「はいと言った」と答えました。つまり「こういう事が評議委員会で話された」に対して「はい(そうですか)」ぐらいで、「わかりました」という了承の返事はしていないと言うのです。

これをどう捉えれば良いのでしょう。貴乃花理事解任が貴乃花親方の言い分をそのまま信じると、「相撲協会と評議委員は個人の好き嫌いの感情で動く組織の体をなしていない」と言わざるを得ません。

これは貴乃花親方の一方的言葉なので、池坊議長の反論を聞きたいものです。


2
日馬富士暴行事件について。

貴乃花親方が「貴ノ岩はモンゴルから来てご両親を亡くした。それで親代わりに世話になった鳥取の高校に対しては、近くまで来たらタクシー飛ばしても挨拶に行くように。それが礼節だ」と言い、鳥取の母校の酒席に参加。
そこで日馬富士から暴行を受けた。親とも慕っていた母校の先生の集まりでぼこぼこにされた。頭蓋骨骨折の疑いがある。頭からぶつかる相撲にとって致命的になるかも知れない。

→貴ノ岩が可哀そうすぎます。確かに貴ノ岩の証言ではありません。しかし真実性は高いのではないでしょうか。ここで嘘を貴乃花が言う確率は低いでしょう。また事件後、最も貴ノ岩の近くにいた人間(貴乃花親方)の一人が言う事ですから、真実に相当たる理由があると僕などは受け取ります。

「少年時代の恩師の音頭で行った席で十針を縫う傷害事件の被害者になった」

警察が「親方、これは事が事です」と鳥取県警は貴乃花親方に言ったとされます。貴乃花親方は司法の手に任せるのが筋だと思いました。ここにブレはないです。世間一般でも、皆さんの社会でも、そうするでしょう。

貴乃花親方はそこに同席していた暴力を振るって傷害を負わせた日馬富士にはもちろん、同席の白鵬に強い違和感を抱きそれを言葉にしていました。
そして「余りにも可哀そうではありませんか」と山本監督に問いかけます。本当に可哀そうです。これは白鵬や鶴竜らに敵意を抱いても致しかたないでしょう。が、番組では編集したのかしないのか、彼らを特定しての批判は貴乃花親方はしませんでした。


3 「グッディ!」にも出演

「グッディ」(FNN系列)にも貴乃花親方が出演しました。「先輩親方の電話に出ない(「電話で話す内容でないので文書で送った)」のを「人道に反する」と元力士大至氏に言われたり、「協会は」から始まる枕言葉で「理事としての報告義務を怠った」(実際には文書で20通以上「報告」)と何度も繰り返す横野レイコさんがコメンテーターをする番組にVTR出演しましたが、さすがに横野レイコさんらは出演を避けたか、番組側がオファーしなかったようで同席ならずでした。彼女、彼らとのマッチアップを見たかったのが本音です。

さて、大相撲三月場所はすでにチケットが売り切れするという話も出ています。興行ですから相撲にとってお客さんは大切です。相撲は誰のためにあるのかと貴乃花親方はブログに書きましたが、興行であるのならファンの為にあります。
興行でないのなら、話は別です。例えば「神社は何の為にあるのか」と同じような問いかけになってしまいますから。

相撲ファンは健気です。プロ野球なら、ヤジに向かってキレる選手がいるくらいにヤジられるでしょう(白鵬は2016年大阪場所で日馬富士との優勝をかけた一番で変わってしまいヤジられてはいますが)。とは言え、力士に罪はありません。ファンにとって、心苦しいところです。

相撲協会のやり方がいかに理解に苦しむかが、今回の貴乃花親方の一方的発言ですが、感じた視聴者、読者は多いのではないでしょうか。これはあくまで貴乃花親方の言い分だけですので、相撲協会側からの反論をもって、何が真実か、どちらが筋が通っているのかが知りたいものです。

公益財団法人であり、国技と言われるほど僕たちの身体に大なり小なり染みついている競技です。僕も「そんなに熱心には見ていないけれど幼少の頃から父の隣で相撲を見ていた」レベルの「ファン」です。この層は多いのでないでしょうか。視聴者やコメンテーター、識者それぞれが論じる事は致し方ないのではないでしょう。

確かにやくみつるさんが言うように「土俵をみていればいい」という気持ちも分からなくはないですが、事ここまで至ったらそうも言っていられないのではないでしょうか。

さらに、相撲協会の体質については50年前から論じられている問題ですゆえ、まだまだ尾を引く気がします。


文◎久田将義

  • LINEで送る
  • ブックマークする
  • シェアする
TABLO トップ > 社会・事件 > 【大相撲協会は】貴乃花親方の独白の衝撃度【反論を】
ページトップへ
スマートフォン用ページを表示する