「事件担当記者の間で『今日明日、ある有名人が薬物で逮捕されて湾岸署に移送される』という噂が駆け巡ったのは、4月13日金曜日の夕方くらいのことでした。それからというもの、報道各社は"特オチ"を逃すまいと裏取り取材に奔走しました」(社会部記者)
有名人の逮捕で色めきだつのは、メディアの悲しい性です。過去に薬物事件で押尾学、酒井法子、ASKA、清原和博などが逮捕された際、報道各社は我先にと現場に駆けつけ、容疑者が移送される警察署前は〝お祭り〟になるのが常です。
「その日は各社情報が錯綜し、『スポーツ選手が逮捕される』という情報が入ってきたのが夕方過ぎ。湾岸署は女性留置場が完備されているため『女性スポーツ選手ではないか』という憶測が飛び、元フィギュアスケート選手のAの名前が浮上しました」(同前)
ところが、翌日朝になり、ある著名人の息子が"捜査対象"だったことが発覚したのです。
「それは、元プロ野球選手のHの息子。捜査をしていたのは警視庁組織犯罪対策部ではなく、通称マトリの厚労省関東信越厚生局麻薬取締部。後々分かったことですが、翌朝、その息子は自宅をマトリに踏み込まれたのです」(同前)
Hといえば、プロ野球ファンでなくても知らぬ者はいない超大物。名門球団の名誉職を務めるHの息子が逮捕となれば一大事でした。果たして、ガサ入れの結果は――。
「容疑はコカイン使用。その情報を聞きつけた社会部記者たちが一斉に湾岸署に向かいましたが、強制捜査の結果はシロ。つまり、ガサ入れでも何も出ず、尿検査でも陰性反応だったというのです」(同前)
同日昼、湾岸署には、すでに計5社、約10人の記者やカメラマンが待機していました。その後、「逮捕なし」の情報が伝えられ、三々五々、退散したといいます。
「まぁ、結果的にマトリの早とちりだったのでしょう。Hの息子は慶應出身の遊び人ですし、昔から薬物の噂はありましたからね。でも、とんだ肩透かしでしたわ」(同前)
息子はホッと胸を撫で下ろしたことでしょう。(取材・文◎編集部)
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