出版不況という言葉が叫ばれるようになって久しいわけですが、厳しい状況ながらも各企業が試行錯誤しながらなんとか存続を果たしています。
人気作家や売れっ子漫画家を抱える大手出版社でも状況が芳しくないので、零細企業の置かれている状況はさらに深刻です。そんな一部の出版社からこれまでにないスタイルの求人が出され、物議となっているのです。
騒動となった求人には以下のような言葉が並びます。
「お金を払って働いていただく」
「人員が足らず、大変困っております」
「お金がほしいのではありません 。 お金が惜しいのでもありません。 お金を払ってでもやってみたいという意欲がほしいのです」
要するに、なんと、試用期間中は執筆、編集業務、畑仕事、動物のお世話に従事する労働者側がお金を払うという斬新なスタイルとなっていたため、怒りや不快感を持って拡散が広がる形になりました。
・奴隷のほうがマシ
・やりがい搾出版
・まぁ百歩譲って、素人が業界のことを学べるんだったら金払って働く人がいてもいいんじゃね? ぐらいに思ってたけど「◎応募条件・編集経験のある方」なんだよこれ
・炎上したら思考実験でしたとか言って逃げそう
・これは名案かと思いきやただのブラック企業かな
・世のお母さんたちはこういう状況なんですとか共感求めだしそう
・宗教じみたナチュラルライフ、ロハス系だし信者が手伝ってくれるだろ
・信者働かせてこんなに素敵でした~って手弁当な本出版するまでの未来が見えます。なお信者に印税は...
・無報酬だと労基法違反だが
・こういう人が外国人実習生制度とかを悪用するんだろうな
・炎上商法に乗せられるな無関心無関心
・追記の2000字言い訳が簡潔に編集できてなくてワロタ
もちろん、この条件でも働きたいという人がいるのかもしれません。しかし、外国人実習生制度の悪用問題や、ブラック企業問題といった働き方に様々な問題を抱える昨今だけに、笑って見過ごしてくれる者も少なくなっているということではないのでしょうか。(文◎編集部)
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