騒動の発生は今年2月、大阪市大正区のJR大阪環状線大正駅構内で電車から降りた男性(34)を、無職の男(62)がナイフで刺し負傷させた事件。
この事件は殺人未遂罪に問われることとなり、無職の男に対する裁判員裁判が今月大阪地裁で開かれたのだが、その内容が明るみになり衝撃が走ることに。
直接的な騒動の発端は34歳の男性が優先席に座っており、これに対し無職の男が「なに座ってんねん。足悪いんか?」と膝を小突いた点。
その後34歳の男性は無視したまま下車したところ、髪を掴まれるなどしたため応戦したところ、ナイフで刺されたという寸法だ。
無職の男はこのまま現場を立ち去っていたが、テレビニュースで事件が取り上げられていることを知り、翌日に「自分がやった」と自ら通報し逮捕された。
無職の男は「マナー向上委員会会長」を自称しており、34歳の男性に対しては以前から割り込みやホームの立ち方などについて20回以上言いがかりをつけるなど絡んでいた様子。
結局裁判では殺意が認められると認定され、懲役3年・執行猶予5年(求刑懲役6年)が言い渡され、150万円の支払いで示談が成立。さらに複数回絡まれていたことなどから「転居」が条件に加えられたという。
この裁判は歪んだ正義感の行き着く先として注目が高まり、様々な声が寄せられることに。
「実際に刺しちゃったのに執行猶予はどうなんだかなあ」
「優先席みたいなトラブルの元に座るなよ」
「刺したのは悪いけど、被害者にも頭を冷やす余地はあるな」
「20回も絡むのはストーカーで、ナイフを用意して刺すのは計画的。 執行猶予にしたらダメだろ」
「俺ちょっとこの加害者の傾向があると自覚してる」
「これから高齢化が加速して 老人が増えるんだから、この手の事件は増えるんじゃないの?」
今後の社会では同様の事件が増えることになるのではと言った不安の声も広がっている。既に歯止めが効かなくなりつつある正義感の暴走。ゆるやかにブレーキを掛けていく方法は無いのかもしれない。(文◎編集部)
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