浅尾慶一郎氏の対抗馬が突然の不出馬表明、その裏には何が!?
化粧品会社会長から8億円借り入れた問題で、7日に渡辺喜美氏がみんなの党代表を辞任した。それに代わり幹事長の浅尾慶一郎氏が、11日の同党両院議員総会で新代表に選出される見込みだ。
代表選は政党にとってひとつの「見せ場」だ。複数が立候補して選挙ができなければ、盛り上がりに欠ける。ということで、第一に「対抗馬」として名前が挙がったのは松沢成文氏だった。
2013年の参院選で当選した松沢氏は、神奈川県議を2期、衆院議員を3期務め、神奈川県知事の経験もある。政治キャリアは十分だ。
実際に代表選が決まった8日の両院議員総会を出た時の松沢氏は、満面の笑みを浮かべていた。「出馬か」と見込んだが、松沢氏は9日にそれを否定する。浅尾氏の優勢が揺らがない以上、勝算がないからだ。
一方で、いきなり出馬表明をしたのは薬師寺道代氏だ。2013年の参院選で初当選した参院議員である。
「江田(憲司)さんが分裂前に代表選に出て自分で主張して闘っていけば、今回の分裂はもしかしたら避けられたかもしれない」
10日夜、記者に出馬決意の経緯を聞かれ、薬師寺はこう答えている。江田氏は昨年、みんなの党を離党して結いの党を結成。いまは日本維新の会との合併を目指し、みんなの党は眼中にない。
「いまだに江田氏に原因を押し付けている渡辺氏と同じことを言っている」
ある記者は呆れた口調でそう言った。
また渡辺氏に相談したのかについて聞かれ、薬師寺氏は「私の意思だ」と述べた。だがこれを信じる者はいない。関係者は薬師寺氏の出馬表明の経緯についてこう話す。
「当初は渡辺氏の"茶坊主"ならぬ"ティー坊主"と言われる松田公太氏が候補だった。だが松田氏には女性問題の"前科"がある。そこで渡辺氏とまゆみ夫人のお気に入りの薬師寺氏に白羽の矢が当たった」
だがその数時間後、薬師寺氏は不出馬を表明する。勝算がないので降ろされたというのが大勢の見方だ。
「圧倒的に劣勢でも、出馬で名前が出れば薬師寺氏にとって不利ではない。出馬も不出馬も、誰が決めたのかは明らかだ」(大手紙記者)
ジタバタ劇があろうとも、いよいよ11日に新代表は決まる。
Written by 安積明子
Photo by 浅尾慶一郎公式ホームページより
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