16日にホテルニューオータニで開かれた自誓会のパーティーに行ってきた。同会は民主党政調会長の細野豪志氏が昨年に結成した派閥のこと。パーティーを開催するのは2度目になる。それにしても同ホテル最大の鶴の間をフルに使用したのはすごい。いまどき、この会場をフルに使えるとは、自民党の二階派レベルに相当する。ちなみに参加者数は1500名とのこと。
びっくりしたのは、パーティーが始まる前から食事をしている人がいたことだ。普通なら、来賓の挨拶が終わって乾杯がすんだら食事タイムになるのに、すでにデザートのケーキまでお皿にもりつけていた!
「うちは初めから食べてもらうんですよ」
パーティーが終わった後のぶら下がりで、細野氏がにこやかにこう述べた。
「地元の静岡から来てもらうんだから、おなかいっぱい食べて楽しんでもらいたい」
なので、開演30分前にはすでに「宴」は始まっていたらしい。いやはやすごいわ! このノリノリ感! 猛烈に突っ走っているわけではないけど、不思議な勢いがある。
それにアクセルを踏み込んだのが、ジャーナリストの鳥越俊太郎氏、連合会長の古賀伸明氏、衆院副議長の川端達夫氏と、それに続いて「特別ゲスト」として挨拶した松山千春氏だ。自誓会には鈴木宗男氏の長女・貴子氏が参加しているため、その縁で駆け付けたようだが、さすがにエンターテイナーだわ、松山千春。やっぱりすごいね。
というのも、冒頭から鳩山政権と菅政権を「あれはいらなかった」と批判しまくり。特に菅直人氏に対しては、「比例で最下位当選したが、辞退して海江田さんに譲ればよかった」とコテンパンにこけおろす。最後には「大空と大地の中で」をアカペラで堂々と歌いあげ、満場の拍手で舞台を降りるところなんぞ、やはりあなたは大スターだ。
このパーティーには民主党代表の岡田克也氏が初めから不参加を表明していたが、それがちっとも寂しくなくて......。あの雰囲気なら1年後くらいに代表選をすれば、細野氏が当選しちゃうんじゃないかなと思うくらい。
ちなみに同じ日、細野氏が大ファンである柳家さん喬門下の小傳次、三助両師匠の襲名披露が行われていた。
「行きたかったんだけどねえ」
ちょっと残念そうな細野氏。代わりに祝電を出したらしいけど、これが気持を込め過ぎて長くなりすぎてしまったようで......。
細野氏本人には長過ぎた自覚はないようだけど、そもそもどのような挨拶でも「簡素で短く!」が大原則。ただし政治生命だけは、長―く続けていってくださいませ!
Written by 安積明子