財務省福田事務次官セクハラ問題 「テレビ朝日の女性記者会見」は永田町metoo案件

2018年04月19日 metoo セクハラ 事務次官 財務省

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aso.jpg麻生財務相、あなたの責任は?(オフィシャルサイトより)


 大逆転でした。
 当初、「セクハラさせた女性記者がいるのなら出してみろ」と言わんばかりの麻生大臣の会見でした。財務省の文書もそうでした。

 囲み記者会見では「弁護士を立てて調査する」という麻生大臣に「それは財務省がセレクトした弁護士ですよね。公平な調査と言えるのでしょうか」という記者の問いに「ほかにどんな方法があるっちゅうの」と政権末期にありがちな「メディアへ攻撃姿勢的態度で臨みました。

 安倍政権が危機と言われています。政権の末期は人間と似ているところがあります。「金持ち喧嘩せず」ということわざがありますが、焦れば焦るほど、政権はメディアに攻撃の矛先を向ける傾向があります。

http://tablo.jp/serialization/hisada/news003142.html 

 佐藤栄作元首相が辞任会見の時にキレて、新聞記者に「出ていけ」と発言。記者たちが「おう、出ていくよ」と退室し、カメラの前で一人で会見をしていた事が政権末期の典型です。


akasaka.jpgセンセイや役人たちが大好きな赤坂の夜


 さて、一連の状況をメディア、というよりも安倍政権を支持しているネトウヨ視点で俯瞰してみます。

 まず、「財務省公文書改ざん問題」。
 ネトウヨ論客たちは必死に論陣を張りました。揚げ足取りと言っていいかもしれません。朝日新聞のスクープに対しては「原文を出せ。でなければねつ造じゃないか」。結果、財務省が改ざんを認めて涙目。
 そして今回の「財務省セクハラ騒動」も音響研究所にテープの解析を依頼したところ、「録音テープがつきはぎの可能性」という事が指摘。ここでもネトウヨ論客たちは「水商売の店での会話じゃないの? 記者との会話でなければねつ造」と嬉々としましたが、結果、「テレビ朝日の女性社員」だったという事が会見によって、解明。また涙目になりました。
 ちなみに、YouTubeのサムネで政治的なもので「タイトルが異常に大きな太字」は大体ネトウヨのようですね。

 しかし、今回の財務省セクハラ疑惑が「なぜ起きたのか」はメディアの体質によるものもあると思っています。
 この事件、福田淳一財務相事務次官には「甘え」と「驕り」がありました。
 まずは「甘え」から。
 近年、女性記者、女性ジャーナリスト、女性カメラマンの台頭が目立ちます。非常に良い事です(女性の同業者の方が本などの出版物が売れているような気もしますし)。
 テレビに限らず、新聞、週刊誌など女性記者に取材相手に当たらせる、特に政治家や官僚、すなわち永田町界隈の人達に対して、というケースが見受けられます。

 4月19日の「とくダネ!」で小倉智昭さんが「週刊誌に持ち込んだりするのはコネがあるからで、テレビの女性記者じゃないかと思っていた」と知ったような事を仰っていましたが、そんな事はありません。
 10年近く前、女性週刊誌記者が官僚の自宅に上がっていったケースもありました。この女性は元新聞記者でもありましたが、こういう言い方はある種の人から怒られるかもしれませんがいわゆる「美人記者」でした。
 メディアの体質がここにあります。「美人記者」を送れば、ある程度、政治家、官僚は口が軽くなる、少なくとも男ばかりの記者に囲まれるよりはネタが少しでも得られる「可能性がある」とみています。

 僕の例で恐縮ですが、取材相手(当時はヤクザでしたが)に僕が一人で行くよりも女性スタッフがいるとになごむ事がありました。
 プロ野球取材でもそうです。なぜか、女子アナを「突撃」させていました。女子アナに関しては「美人」という表現で良いでしょう。「●●大学ミスコン」出身が多い訳ですから、テレビ局も当然「美人」を意識して採用している訳です。

 女性記者の台頭が目立つと書きましたが、永田町はやはり男社会です。
 こういったメディアの状況に福田財務事務次官は「甘え」てしまったと思われます。


sinjyuku.jpg夜中に突然呼ばれる記者たち......


 そして、「驕り」の部分です。会話の途中で「胸もませろ」「キスしていい?」「浮気しよう」は確かに、キャバクラやクラブではよく聞かれる会話です。ダサいですけれど。

 テレビ朝日の女性記者は上司に相談しますが、スルーされます。これは財務省記者クラブ(財政研究会)からはじかれるのではないかという恐れがあったと思われます。
 事務次官はその官庁のトップです。一部上場企業の社長、いやそれ以上の権力を持っています。その人間とのオフレコの場に一対一で呼ばれる事は、記者の命ともいうべき人脈としては、これ以上ないものです。「セクハラ? それでも我慢してネタを取ってこい」という人もいるでしょう。

 が、それは個人の気持ちが問題です。この女性記者は「ネタを取ってこい」のテレビ朝日側と「ネタをやる代わりにキスさせろ、胸もませろ、浮気しよう」というセクハラの板挟みになっていた可能性があります。
 ですから週刊誌に持ちこんだのだと思われます。相当、精神的に疲弊したのではないでしょうか。憤りの感情もあったと思われます。

 テレビ朝日側の弱気と「断れないだろう」という勝手な思い込みが福田事務次官には頭にあり、それは今に始まった事ではない、もっと言うとこれは氷山の一角だと思われます。
 他にも「永田町metoo案件」が出てくる可能性は大きいとすら思っています。(文◎久田将義)

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