アップアップガールズ(仮)、原点回帰ツアー『ど根性〜原点にカエル〜』@初台The DOORS(東京)ライブレポート|文◎岡本タブー郎

2018年02月16日 

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single_TPRC-0191B.jpg上々ド根性/Be a Girl【通常盤A】


「お前はTABLOをやってて何故アプガのことを書かないんだ......?」

そうヲタクたちに言われ続けて早2ヶ月。だって公私混同しちゃうじゃないですか。好きなアイドルのことを自分が運営側にいるサイトで書くなんて一番やってはいけないことだと思うんです。久田さんにも聞いてみました、ダメですよね?
「え。書けばいいじゃん」
どうも私の思い違いだったようです。そういう訳で大好きなアプガを「大好き全開」で書いてみたいと思います。

2月15日、初台The DOORSというライブハウスで『ど根性〜原点にカエル〜』ツアーの折り返し地点ライブが行われました。この後は、長野・甲府・熊谷・静岡・横浜を回るそうです。地方まではさすがに追いかけていけないけど、都内での開催はなるべく足を運びたいと思っていますが、今回のライブはちゃんと見ておきたい公演のひとつでもありました。

大きく2つの見どころがありました。
1
メンバーが5人になっての初ツアー
2
今年7周年を迎えるから
3
新井愛瞳がカワイイ

あ、すみません3つ挙げちゃいました。

1はご存知の方も少ないと思いますが、アップアップガールズ(仮)[以後、アプガと表記]は2017年に結成当時からのオリジナル・メンバーである仙石みなみ・佐藤綾乃が脱退するという出来事があり(もちろん円満に...ですよ)、10月からは5人で活動しています。歌割り、ダンスパートなどはどうなるのか? そこがとても気になっていました。

2人抜けて覚えることも少なくなったので、サクッとメンバー紹介をしますから暗記して帰って下さい。新体制でのセンターそして美少女・新井愛瞳(あらい・まなみ、メンバーカラー青、群馬県出身)、寒いコメントが自慢の腕相撲レディー・森咲樹(もり・さき、緑、静岡県出身)、天然空手美少女・佐保明梨(さほ・あかり、黄、東京都出身)、アプガの歌姫・関根梓(せきね・あずさ、オレンジ、長野県出身)、振付も出来る電飾演技派お姉さん・古川小夏(ふるかわ・こなつ、ピンク、神奈川県出身)の5人でアプガです(ここまで資料なしで書ける自分とGoogle日本語入力が怖い)。年齢は恐ろしいのであえて書きません。検索してください。

2018年5月3日はアプガが結成してから7周年の記念日です(ライブも行われるようです。当然行きますが)。7年間、アプガの存在に気付かなかった人は挙手をお願いいたします。あ〜〜こんなに居ますか......。無理もないですよ、この人たち、一体どこから出てきた方々だと思います? そう、元『ハロプロ・エッグ』なんですよ。ハロプロ・エッグだったということは、みなさん「ハロー!プロジェクト」の某かになりたい! と思って入ってきているわけです。ところが紆余曲折あり、彼女たちはハロプロにいられなくなった。そして2011年5月という震災後の世の中がアタフタしている真っ直中にアプガ(改名前)は生まれるわけなのですが、そこに触れ始めると「アプガについて 第9回」なんてことになるので、是非Wikiの方でお願いいたします。

本人たちは自虐的に「ハロプロをクビになったんで〜」などとサービストークをしてくれる時がありますが、厳しい船出から7年かけてじっくりじっくりとのし上がって来た実力派集団です。メンバー全員が、一般的なアイドルに比べて、抜きん出たスキルを持っていますし、トークは嘘みたいに安定感がありテレビに出たって安心だし、ちょっと真似できないような運動量でダンスを踊りますが、ほとんど息が上がることは無く、当然生歌です。

好きにならない理由がないんですよ。

アイドルヲタクは「ハロプロを知ってるヲタ」と「ハロプロを知らないヲタ」に別れるという議論を何年もやっている気がするけど、ハロプロはチケット代が高いので4千円台でライブをやってくれるアプガを一度見ておいた方が、自分が推しているアイドルがどのレベルなのかが分かるようになると思います。

体力を売りにしているアプガは、富士山山頂に登ってすぐライブをやったり(アプガ、富士山を制覇! 山頂で全力ライブ:音楽ナタリー)、陸の孤島でライブをやったり(アップアップガールズ(仮)がまたまたやったぞ! 「陸の孤島ライブ」密着レポート:日刊SPA!)と、誰にもできないことを結構あっさりとやってのけていたりします。


......なのに、売れない!


アプガメンバーも山田社長(元スマイレージ・マネージャー)もめっちゃ頑張っていると思うんだけど、まだまだ世の中はアプガを知らない人が多い。知る人ぞ知る「楽屋アイドル」にはなって欲しくないので、私も出来る範囲で啓蒙活動を続けていきたいのです。というか新井愛瞳のかわいさを埋もれさせたくはないんです!

apga01.jpgヲタに好きに写真を取らせてくれるタイムを設けてくれるアイドル

apga02.jpgおっと? 関根さんがお御足を放り出していますよ!

apga03.jpg新井さんはこの日もぶっちぎりの美しさでした


さて、そんな理由もあり、初台The DOORSへやって来たのですが、私のような素人が心配するまでもなく、5人になったアプガには何の違和感もありませんでした。「あれ? 前から5人だっけ?」と思ってしまうほど、歌やダンスは華麗に熟されていきます。評論家気取りで後ろの方で見ていた私ですが、序盤に"周囲の人と肩を組まなければいけない"曲『バレバレ I LOVE YOU』がかかり、全然知らないオッサンたちと肩を組んでる内にエンジンもかかり、まあな(新井愛瞳の愛称)を見つめながら青色に光るサイリウムを振っていました。

去年まで在籍していた仙石みなみは、色んな曲の主要な部分を歌っており、特に早口で歌わなければいけない難しいパートはほとんど彼女が担当していました。『アッパーレ』という曲も、曲の中盤で仙石が超速いラップ調な部分があり、一体そこは誰が歌うんだろうと期待しておりました。なんと予想外なことに、その部分をまあなが歌っているではないですか! アーユークレイジー!? 会場が瞬間的に青色に光ったことは言うまでもありません。

ちなみにライブ後の握手会の時、あまりにも緊張しすぎて曲名がとっさに言えず「あ、あの、早口! あれ良かった!」としか言えませんでした。新井さんは「ま〜た来てくーらはいね〜」とだけ言ってました。お前、握手会も並んでんのかよ!? というツッコミはこの際受け付けないし、ブロックしますからね。

後半彼女たちが脱ぎ散らかすのでお父さん的には心配な『アッパーレー』アップアップガールズ(仮)


元々、ライブが命! みたいなアイドルグループです。根性とか汗とか体力とか負けん気って言葉を多用するだけあり、何かしら負傷するメンバーも出てきます。それもライブ中に。だけどもう、7年もやってるアプガにとって、それはアクシデントでも何でも無く「日常」です。メンバーが欠けたって即席で誰かがそこをカバーして来ました。だから5人になっても何も案じることはなく、通常営業でした。この点はもう「さすが」と言うことに尽きるでしょうね。


アプガを語る上で外せない「アプガ・ファミリー」


さて、そんな体力自慢をしてくるアイドルを追いかける側も、それなりのフィジカルを求められます。アプガヲタって、ホント面白いんですよね。

まず、アプガはファンに対して「飛べ!」「騒げ!」と要求してきます。ですから、とにかくライブは大騒ぎになります。佐保ちゃんがソロを歌えば黄色いTシャツを着た人がずっと(マサイ)ジャンプしてるし、『アッパーカット』の後半なんてもぐら叩き状態です。2017年9月にアプガは、ハロプロのアンジュルムと合同ライブをやったのですが、リーダーの和田彩花様が普段ヲタに対して「飛ぶな!」と指令しているので、「アンジュヲタに勝てるのではないか!?」と話題になったものです。どちらも同じくらい好きな私は単に幸せな時間だったのですが、水面下でバチバチの争いがあったようです(笑)。

けど何がすごいって、飛んだり跳ねたりするアプガヲタは、どのアイドルヲタよりも「ジャンプが上手い」のですよ。下手な奴とか体力が無い奴が飛ぶと、空中でバランスを失ってしまい、着地の時に隣の人にぶつかったり手が当たってしまったりするのですが、そういう現象がほとんど起きない! ヲタも体力があるので、飛ばない人が不快になることが無いんですよね。それでいて前述したように『周囲の人と肩を組まなければいけない曲』が存在するので、知らないアプガヲタ同士はライブ前に「なんとなく笑顔を交わしておく」必要があります。これはいいシステムだなあと毎回感心するわけです。

そんな「アプガ・ファミリー」たちにライブ後、マイクを向けてインタビューしてみました。「5人体制はどうですか?」という質問をメインにして。

まずは結成当初からハロプロとか関係なしにファンだという、新井愛瞳推しの大男(仮名)さん。

――ファンは結成当初から増えましたかね?

「そうですね〜。ぶっちゃけ『青でしか』物事を語れないんですが、青(新井愛瞳のカラー)だけで言うと、もう6〜10倍は増えたなあって思います。あとは、新井さん最近メディアの仕事が多いんで、そこから流れてきてると思いますね。彼女が入口になってますよ」

――新井さんはリーダーになった訳じゃないの?

「リーダーは決めないッス、アプガは。仙石さんが昔リーダーだったけど......今はいないッスね。リハーサルとかは新井さんが一番しっかりしてるんで、まあ『まとめ役』みたいな感じで」

――5人体制はどうでした? 『アッパーレー』の早口のパート、新井さん歌ってましたよね

「あれを歌えるのは新井さんしかいないッス。ぶっちゃけ。それに、今まで色んなライブで『誰々が居ない』なんてことはよくあったので、メンバーが減ったことは、変な言い方だけど慣れてるっていうか(笑)」

――2人が抜けた影響は?

「ぶっちゃけ、最初の頃はヤバかったッス。でも、今は仕上がってきましたね。それよりかはアップアップガールズ(2)が出来たことがデカいッス。けっこうアッチへ流れた人も多いんで」

――なるほど。食い合いしていると?

「単純にフレッシュさと言うと...2期のほうが若いですしね。ただ......その逆もあるわけですよね。2期が好きになった人が、本体へ流れてくるって相乗効果もあるわけですよ。2期やプロレスという妹分を増やすっていう山田社長はさすがだなって思います」

――じゃ、心配はなし?

「逆に言うと......年齢が上がってきてるので、体力が大丈夫かな? ってことぐらいですかね、ぶっちゃけ(笑)」


アップアップガールズ(2)とは、アプガの妹分で2016年に公開オーディションにより結成。2017年にはDDTプロレスリングとのコラボによってアップアップガールズ(プロレス)が結成され、両者ともこの日のオープニングアクトとしてパフォーマンスを披露しました。カッコ内をいじる、という数学的発想でファミリーを増やしています。

次は2年ほど前から好きになったという佐藤綾乃(引退)推しのメガネ男子(仮名)さん。

――今日はいかがでしたか?

「関根さんと、ずーーーと目が合ってたんですよね。僕のこと好きなんちゃうかな関根さん」

――たぶん、そうですね。前の方だったんですか?

「はい、最前(最前列の略称)っすね」

――アプガは久しぶりですか?

「渋谷で5人体制を見た以来ですね。正直、佐藤さんが居ないのが淋しいなあって......でも、『アッパーカット』の最後のところで関根さんと目が合ったことがハイライトですよね!」


アイドルがファンとステージ上から目を合わせに行くのは大変重要なことです。お客さんは目が合ったことによって、その人を好きになって行きますからね。羽生くんが客席に流し目をするのも、営業手段としてはとても正しいことなのです。

続いて、フランスから駆けつけたドニーさん。なんと彼は7年間ずっとアプガを追いかけるために来日しているそうです。

――どうでしたか今日は

「トテモー楽シカッタ!」

――もう何回来てるんですか?

「Many Times. 7years.」

――え、ずっとやん? Who is your 推し?

「フルカワ! デモ、ミンナ大好キ!
I like UP-UP SPLITS.」

――ええこと言うやん。


アプガにはなぜか外人ヲタも多くやってくるんですよね。私が会っただけでも、アメリカ合衆国・カナダ・ペルー・フランス・イギリス・ドイツ・マレーシア・香港・タイ・シンガポール・ニュージランド......一体どこで知るのか不思議でならないのですが、アプガを楽しみに日本に遊びに来るなんて楽しい人生だなあと思います。2016年にアプガが武道館でコンサートをやったあとの外人ヲタたちとの打ち上げ動画をついでに貼っておきます。


お次は、光るメガネで何故か解散したBerryz工房のサイリウムを振っていたおじさん

「5人になったのは去年でしたが、渋谷クラブクアトロから完璧ですね。私も.........あ、握手会が始まるので失礼します!」

ここ2年位で急激にアプガが好きになったという男性にも。

――感想聞いてもいいですか?

「やっぱ、アプガだな......って感じ」

――5人はどうでした?

「森ティー(森咲樹)しか見ていないから、分からない。歌割りが変わったんで、慣れるまでちょっと時間かかるかな」

――今年は売れますかね?

「売れるでしょ! けっこう頑張ってるし。......でも、個人的には500人位の箱で時々売り切れる、くらいがいいな。無駄にアリーナとかの遠い人になってもなあ......接触できなくなっちゃうし......」

接触とは接触イベントのことで「握手」や「ハイタッチ」などのことを指します。売れて、大物となれば、当然こういった接触イベは減るわけで、それを望まないファンも居るということですね。メンバー本人たちがどう考えるかは別として、こういう人たちが存在することもまた事実なんですよね。


そんなわけで、ほとんど「ライブレポート」の体をなしていませんが、この辺で終わりにしたいと思います。原点回帰ツアー『ど根性〜原点にカエル〜』はこのあとまだまだ続いていきますので、興味を持って頂いた方は是非遊びに行ってみてください。

私個人としては、この人たちはすごい人たちなんだから、何も原点回帰することはないよ! って言ってあげたい気持ちでいっぱいです。

アプガ、サイコーです。


取材・文◎岡本タブー郎(TABLO/BLACKザ・タブー)


原点回帰ツアー『ど根性〜原点にカエル〜』

【長野の巻】2月17日(土)長野CLUB JUNKBOX(長野) 開演19:00
【甲府の巻】2月18日(日)甲府CONVICTION(山梨) 開演16:30
【熊谷の巻】2月25日(日)HEAVEN'S ROCK 熊谷VJ-1(埼玉) 開演19:00
【静岡の巻】3月3日(土)清水Sound Shower ark 開演:17時
【横浜の巻】3月4日(日)新横浜New Side Beach!! 開演:17時30分


アップアップガールズ(仮)オフィシャルサイト
http://www.upupgirlskakkokari.com/

アップアップガールズ(仮)オフィシャルブログ
https://ameblo.jp/upfront-girls/

single_TPRC-0192B.jpg上々ド根性/Be a Girl【通常盤B】タブー郎はこっちが好き

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