「アイドルの限界4年説」 2018年に入り、なぜ解散するアイドルグループが増えたのか――

2018年02月28日 AKB GEM アイドル アイドルネッサンス ハロプロ 坂道 解散

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idolne.jpg2月24日をもって解散したアイドルネッサンス


 3月、4月といえば、いろいろなものに区切りがつく時期。アイドルの世界でも残念なことに解散の発表が相次いでいます。

 1月15日、エイベックスのアイドルプロジェクト・iDOL StreetのGEMが3月31日をもって解散することを発表。ソニー・ミュージックアーティスツのアイドルネッサンスは、2月24日の横浜ベイホール公演をもって解散しました。さらに、ビーイングの6人組アイドルグループ・La PomPonは2月24日に公式サイトで解散を発表。PASSPO☆の妹分グループとして結成された5人組・ぷちぱすぽ☆も3月21日のワンマンライブで解散することが決定しています。

 活動期間は、GEMが約5年、アイドルネッサンスが約4年、La PomPonとぷちぱすぽ☆が約3年。いずれも大ブレークを果たすことなく、3〜5年の活動で幕を閉じることとなります。

 なぜ、結成3〜5年で解散するアイドルグループが多いのか──。いろいろな説がありますが、よくいわれているのが「アイドルの限界4年説」というもの。これは、ハロー!プロジェクトを手掛けたつんく♂なども、昔から唱えていたもので、キャンディーズ、ピンクレディー、おニャン子クラブなど、80年代までのアイドルグループが活躍していた期間がピークを挟んで4年程度だったことに由来しているようです。

 90年代後半以降は、メンバーチェンジを繰り返すモーニング娘。が登場したことで「限界4年説」が崩れますが、それはあくまでもレアなケース。昨今の相次ぐ解散を見ていると、やはりメンバーチェンジが少ないアイドルグループの限界は4年くらいなのかもしれません。

 では、なぜアイドルグループの限界は4年なのか。それは、メンバーの年齢と関係するといわれています。女性アイドルの年齢層は、基本的に10代前半から20代前半。その間には、高校進学、大学進学、就職など、人生の選択を強いられるタイミングが3〜4年に1回のペースで訪れます。そして、選択肢の中にはもちろん「アイドル引退」というものもある。そもそもアイドルというものは、3〜4年に1回くらいのペースで「やめるタイミング」がきてもおかしくないものであり、その事実が「アイドルの限界4年説」に繋がっているというわけです。

 また、今年度に解散するアイドルグループは、比較的大手の芸能事務所所属のグループばかりだという傾向もあります。

 インディペンデントな地下アイドルであれば、それこそインディーズバンドなどと同じように、バイトをしながらアイドル活動をするのは当たり前だし、運営だって芸能以外の本職があるケースも多い。要するに、地下アイドルの場合は、アイドル活動だけで大儲けしようとは端から思っておらず、小さいスケールで細く長く活動を継続させるという選択肢があるわけです。

 しかし、大手芸能事務所となると、ビジネスにならないプロジェクトについては、どこかで見切りをつけなくてはいけない。多くの大人が動いているわけだし、メンバーの生活も保障しなくてはいけないから、いつまでも赤字を続けるわけにはいかない。しかも、メンバーたちはどんどん年齢を重ね、人生の岐路に立つようになってくる──。そういったタイミングが重なったところで、「解散」が選択されるのはもはや仕方ないのではないでしょうか。

「アイドル戦国時代」の中でビジネスチャンスを掴もうとして立ち上がった芸能事務所のアイドルプロジェクトが、次々と幕を閉じています。「アイドル戦国時代」はとっくに終わり、江戸幕府よろしく「長期安定政権」の時代に突入しているのかもしれません。

 AKB48グループ、坂道シリーズ、ハロー!プロジェクト、スターダストプラネットといった、実績と固定ファンを持つ比較的規模が大きいアイドルプロジェクトはこれまで通り、独自の文化を築いていくことができるでしょう。しかし、そういった基盤がないアイドルグループが戦乱の中で天下を奪い取るなんてことは、なかなか難しくなってくるはず。新規参入のアイドルには厳しい時代がやってきてしまいました。

 アイドル業界的には相当シビアな状況ではありますが、バブルは必ず弾けるもの。これはもう仕方ない。ただ、ブームの終焉期にエポックメイキングなグループが登場するというのはよくある話で、近い将来とんでもないアイドルグループが出てくる可能性も高いはずです。そういう意味では、本当に面白いのはむしろこれからなのかもしれません。(文◎大塚ナギサ)

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