渋谷や六本木などのクラブで4月6日から7日未明にかけて警察による一斉立ち入り

2018年04月25日 クラブ ダンス 特定遊興飲食店営業 立ち入り 警察 風営法改正

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踊ってはいけない国、日本 ---風営法問題と過剰規制される社会(河出書房新社)


 渋谷や六本木などのクラブが相次いで立ち入りを受けた......4月6日から7日未明にかけてのことだ。その目的は、特定遊興飲食店営業に反していないか否か。簡単に言えば、店で客を踊らせていないかどうかである。

 正直、特定遊興飲食店営業と聞いてピンとくる人は少ないだろう。そもそも、「遊興」という字自体、見慣れないものだし、ワープロ変換もしにくい。
 2016年に風営法が改正され、飲食をともなわないダンス関連店舗(教室など)は風営法のらち外におかれた。そして、飲食をともなうクラブやバーなどは、新たに特定遊興飲食店営業(2016年6月23日施行)として届けることで許可されることになったのだ。

 この時、特に伝統ダンスの関係者などは「ダンスが解放された!」とこの法律を歓迎した。しかし、筆者は正直、「大丈夫かな?」という疑義がとれなかった。果たして一歩前進、二歩後退。ソシアルダンス(社交ダンス)などが風営法から解放された反面、クラブ、特に小箱のクラブはことごとく、特定遊興飲食店営業の範疇からはみ出し、前述のように"お上"の監視下に置かれるようになったのだ。

 それなら、特定遊興飲食店営業の許可を取ればいいのじゃないの? との疑問も出ようが、これには様々な制約があり、一番のネックは出店地域に制限があること。実質上、いわゆる繁華街でしか営業ができないようようになっており、その基準から一区画でも外れれば許可は下りない。つまり、賃料などの関係でどうしても繁華街から外れた場所で営業する小箱などは、ことごとくアウトとなる次第だ。


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 巧妙なのは、特定遊興飲食店営業となる基準が、店に遊興のスペースを置いている、照明などで客を(踊り)誘うなど......極めて曖昧なことだろう。これはお上の判断しだいで、どうとでもとれるという余地を残している。
 極端な話、クラブなどではなく深夜酒類提供店(いわゆるバーなど)で、ディスコミュージックに浮かれたオッサン・オバサンが踊りだしただけで、お上は手入れが可能なのである。

 いまになってクラブ関係者らは、「文化を守れ!」「国の感覚はおかしい」などと特定遊興飲食店営業に関して異議を唱え始めた。しかし、おかしいのはお上の意向に気づかなかった彼らなのである。こんなことは風俗村の住民であればアタリマエのこと。お上のやり口を"推測"したうえで、対策を講じておくものなのだ。

 言うまでもないが、筆者はダンス規制には与さない。文化の開放は無制限であって然るべきだと思っている。ただし、朝三暮四に一喜一憂するのではなく、来るべき「文化弾圧」に対し、団結し、スタンバイせよ! と提案したいのだ。(取材・文◎鈴木光司)

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