ブラックジャックによろしく 第1巻 (電子書籍版)
著作権者に無許可のまま漫画や雑誌、週刊誌という著作物を多数公開し、ユーザーに無料で閲覧が可能な状況にした上で多額の広告収入を得ていた「漫画村」。
違法性の指摘や批判意見は多いものの、無料でユーザビリティの高いサイト構成には支持者も多く、厳しい意見がありながらもサイト管理人は挑発的な言動を繰り返していた。
しかし、各国政府や検索大手が対策に乗り出すと、今年4月頃には更新を停止、そのままサイトは閉鎖となり次第に話題は収束していった。
もちろんこの漫画村閉鎖を惜しむ声も多いのだが、著作権者は喜びひとしおといったところ。
そんな漫画家の数名が漫画村閉鎖のおかげで「印税10倍くらい上がった!」「本当に印税が4~5倍になってる!」とツイートし話題に。
ところが、「海猿」や「ブラックジャックによろしく」といった超人気漫画を抱える佐藤秀峰先生がこれらに疑問を呈すツイートを出し、より大きな話題を提供することとなった。
該当のツイートは以下の通り。
それ、明細の時期から考えると、『漫画村』が一番盛り上がってた時期の売り上げではないかな?
漫画村が閲覧できなくったのは4月上旬。
一般論だけど5月に4月分の売り上げ明細は出ない。
4月分の売り上げが確定するのは6月末〜7月。
5月に出るのは、1月か2月分じゃないかなぁ?
海賊サイトが盛り上がってた頃の。
印税の振込タイムラグを考えると確かに佐藤秀峰先生の言葉に理があるため、物議を醸す結果に。
・やめてやれw
・無料でも読まねえクソ漫画描いてる奴に限って漫画村がーって喚くから不愉快
・佐藤に言われちゃぐうの音も出ないわ
・どっちにしてもそこまで急激に上がったのは漫画村のおかげじゃんw
・さすが俺たちの佐藤
・無料で読めないなら読めなくていい 今の時代暇つぶしなんか無限にある
・これが事実だった時どう反応するんだろ 「そうだったのか!やっぱり無料ででも見てもらう方が結果的にいいのかな」 ってはたして素直に言えるだろうか
・業界の怠慢が原因なだけで漫画村を正当化することはできんな
やはり多くの意見からは「漫画村」を安易に完全悪として捉えることに対する抵抗感が伺える。
これまでは当然と考えられていた「買わないと読めない」というビジネスモデルが急速に収束しつつある昨今、確かに違法を求めているユーザーはいないため、出版業界がなんらかの画期的な提案を打ち出さねばならないタイミングにあるのかもしれない。(文◎編集部)
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