平安神宮横の劇場
タイトルの「寿司は別腹」と書いてあるのを見て、何をするイベントなのか全く想像が出来ませんでした。秋元康プロデュースという事で、本当に寿司を客にふるまうのかと思いましたが違いました。秋葉原のAKB劇場が小劇場だったように、ここの京都の平安神宮内にある(正確には隣)の時代菜館十二十二(トニトニ)内ににある、小劇場で1000人からオーディションをしたパフォーマーたちが繰り広げられる、劇やダンスを楽しむものでした。
小劇場にたまに行く身としては、かなり造りが豪華だと思いました。また柱が大きく二本立っていて、一見ステージが見づらいのも秋葉原AKB劇場を意識していのことなのかと推測しました。
日本のサラリーマンたち
最初にサラリーマンに扮したパフォーマーたち。ダンスが地味で「何かを伝えたいのだろうけどその何かが分からない」というシュールなものでした(最後まで見て分かりました)。
続いて忍者に扮して殺陣のパフォーマンスや歌舞伎をアレンジしたパフォーマンス。さらにアメコミに扮して熱演。レーザー光線を駆使して、近代的なものになっています。
最後は男女のバレーだったのですが、これが寿司をモチーフにしたものでした。劇場にモニターがいくつかあるのですがそこには、英語と中国語でセリフや内容を説明しているのです。
フィナーレは全員で
ここでようやく、気づきました。ここ「SUSHI劇場」は京都に来る観光客を意識しているのだな、と。そして新宿・ゴールデン街が外国人の観光スポットになったように、「SUSHI劇場」も外国人観光客に浸透させる目的がなのだなと。
その為に、演目は、サラリーマンだったり、歌舞伎だったり、忍者だったり、アメコミだったり、そして最後は寿司だったりするのだな、と。これらは皆、「日本で起きている事ですよ」というメッセージだったんだな、と。
客はさすが京都、着物を着た女性の方がいたり、また確かに秋元康プロデューサーが「空席は覚悟」と言った通り、ちらほらありましたが、客の声援は大きなものでした。既に、ファンがついているパフォーマーもいるのでしょう。
また、日本独特の文化、「おひねり」が登場するのですが、これがなかなか盛況で写真のとおり舞台には多くのおひねりが残されていました。
舞台にはたくさんのおひねりが
「ああ、これは、地元の人たちで支えられているのだな」と改めて感じました。これは大事な事です。タクシー運転手に聞いたら、京都には小劇場があまりないそうです。小劇場は歌舞伎と違い、敷居が低い大衆演劇です。大衆演劇には大衆演劇なりの楽しさがあるものです。
帰る際には小劇場らしく、パフォーマーたち(劇団員と言ってもよいかも)が出口で見送ります。こういうのが小劇場の良いところです。
何より、パフォーマーたちの一生懸命さが伝わってきてハートウォーミングな内容でした。京都駅からだと平安神宮を目ざして行けばタクシーで15分といったところです。平安神宮に着けば、隣の建物なのですぐ分かるでしょう。
京都に行った際には一度遊びに行くのはいかがでしょうか。「京都から世界に日本を発信」がSUSHI劇場で見られるかもしれませんよ。(文◎久田将義 写真@京都SUSHI劇場実行委員会)
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