みんな小泉今日子を分かってない

2018年02月09日 

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SWITCH Vol.34 No.4 小泉今日子 原宿プレイバック


俳優・豊原功補との不倫愛で世間を大きく賑わせているキョンキョンこと小泉今日子。

小泉は自身のHPにてデビューから36年間所属した事務所からの独立を発表したほか、豊原との関係について「一部の週刊誌などで報道されている通り恋愛関係」と認めたほか、豊原には家庭があることを報告。「インターネットや雑誌などにはすでに離婚されているという誤った情報が流布されており、そのためにご家族の存在自体が伏せられたような形で報じられ続けてしまいました」と暗に小泉にとって都合の良いような情報操作があったことを認めている。

小泉は今回のこと発表した理由について「人間としてのけじめ」だと言っている。
しかし世間からの声はきびしいものも多く、「キョンキョンが不倫なんてがっかり」の声はもちろんのこと、「奥さんと子どもが世間の目に晒されてかわいそう」「2人して開き直って自分たちの恋愛に酔っているだけ」といった意見が多い。
また、「豊原と結婚したかった小泉が業を煮やし、豊原が離婚の話を進めざるを得ないように爆弾を投下したのでは」なんて意見もある。


 
......果たしてそうだろうか?



キョンキョンは、恋する相手を手に入れるために禁じ手のカードを使うという考えをするような、そんなチンケな女ではないと思うのだ。

きっとキョンキョンは、3年間別居をしながらも離婚に判を押さない豊原の妻の態度に夫への強い気持ちを感じたのだろうし、そんな人を相手にしながら自分は強い事務所の力でその存在を世間的に無いものにしていることに対して「フェアじゃない」「カッコ悪い」。そう思ったらから"けじめ"として不倫を公言したのだろう。


そう、キョンキョンなりに"筋"を通したのだ。


筋を通すという言葉は、物事の道理にしたがって行動するという意味で、一般的には「他者からどのように評価されようが、自分の信念を貫き通すこと」と言われている。

しがらみの多い芸能界で"筋"を通せるスターなんて、一握りしかいないのではないだろうか。
キョンキョンは今回、それをサラリとやってのけたのである。
 

ここで、キョンキョンの今までの人生について軽く振り返ってみよう。

キョンキョンは神奈川県厚木市生まれ。1982年にアイドル歌手としてデビューするが、デビュー前は相当なヤンキーだったとの噂が根強く、地元にはキョンキョンの舎弟だったと自称する強面の男性がわんさかいるという伝説がある。

その後、事務所に何も言わず髪を刈り上げショートにし、挑んだ5作目のシングル「まっ赤な女の子」で大ブレイク。早くから高い自己プロデュース能力の片鱗を見せる。

1987年には当時人気絶頂だったチェッカーズの藤井フミヤと熱愛。フミヤに会いに行くのにカバンの中に入るなどの情熱的なところを見せている。その後は弟の尚之とも恋愛。「好きになったら血縁なんて関係ない」と、しがらみに縛られないところもこの頃から。

1995年に俳優・永瀬正敏と結婚。この時も結婚披露宴はせず、結婚発表会見を行ったのみ。披露宴も結婚式も新婚旅行もなしで、2人のプライベートショットの写真を見せるという方法をとった理由について、キョンキョンは「形式的なことはやりません」と語っており、ここでも確固たる信念に基づくやりかたを実行している。

2004年に永瀬と離婚し、2006年の40歳の時には、KATTUNでデビューしたての亀梨和也20歳と熱愛。しかも亀梨のほうがメロメロというのが世に伝わり、改めてキョンキョンの魅力の強さを知らしめ、世間を感心させている。

軽く振り返っただけで、かなりの"不良"(いい意味で)であることがお分かりいただけたと思うが、そんなキョンキョンは芸能界において、特に女優陣から絶大な信頼を寄せられていることで知られている。

飯島直子、米倉涼子、内田有紀、蒼井優など、名だたる女優が小泉を尊敬していることを公言しているが、なかでも小泉が可愛がっているのがNHKドラマ「あまちゃん」にて親子役で共演した能年玲奈こと"のん"だろう。

のんが事務所に干されて大変な目に遭っている時、大半の芸能人が見て見ぬふりをしていた。そんな中、キョンキョンだけがカルチャー誌「SWITCH」で連載にて、のんに3つの鍵がついたネックレスを贈ったことを報告。

「ゆっくり慎重に楽しんで大人のドアを開けてほしい。ドアの向こうにはいつでも未来が待っている。必要ならばいつでも私も待っている」(連載より)

と、いつでも味方になることを力強く宣言しているのだ。
 
侠気、という言葉以外、思いつかない。厚木のヤンキー魂はここに健在、といったところだろう。

今回のキョンキョンの独立にて、いよいよのんがキョンキョンとタッグを組み、芸能界に巻き返しを図ると期待するファンも多い。
世間もキョンキョンの不倫にばかりに気を取られているのではなく、キョンキョンが独立して、いよいよやる気になったことを評価してほしいものだ。


文◎因幡嬉唄(芸能ライター・小泉今日子ヲタ)

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