関西には数多くのローカルタレントが存在する。その多くが、「自分自身をさらけ出す」芸風で、逆に「キャラを作る」タレントはあまり視聴者に支持されない傾向がある。関西では、「等身大のタレント」が人気を集めるということだろうか。
関西のテレビ界で活躍を続ける芸人Tは、軽妙なトークと親しみやすいキャラクターが主婦層に支持され、関西ローカル番組では見ない日がないほどの売れっ子芸人だ。
しかし、Tには「ロケの神様」「関西ナンバー1リポーター」のイメージからは想像もできない「コワモテの顔」がある。Tをよく知る番組スタッフは語る。
「有名な現役格闘家を番組のゲストに呼んだ時なんですけど。あるコーナーでTさんと腕相撲をしてもらったんです。当然、格闘家が勝つと思ったんですが、ほんの数秒でTさんが勝ってしまって......」
その格闘家は悔しさのあまり、番組の進行を無視して何度もTに勝負を挑んだが結果は同じ。圧倒的な強さでTは勝ち続けたそうだ。いとも簡単に格闘家をねじ伏せるなんて、Tの腕力は計り知れない。そして、Tは腕力だけではなく、根性の方も並大抵ではないという。さきほどの番組スタッフがこう証言する。
「公園でロケをしてる時に、ちょっと怖そうな人がTさんを野次ってたんですよ。スタッフが注意しても、逆に怒鳴られるような状態で。すると、Tさんがその人に近付いていって、いきなり顔面をぶん殴ったんです。相手は一発でダウンして。その後のトラブル処理も大変でしたが、あんな怖い人をいきなりよく殴れるなって」
相手を殴ったあとのTは、何事もなかったかのような顔をして笑顔でロケをスタートさせたという。根性の入り方といい、気持ちを切り替えるスピードといい、どこを取っても恐ろしいエピソードだ。
芸人であるTは、どうして「ケンカ番長」になってしまったのだろうか? もともとは、落語研究会に所属するほどの真面目でお笑い好きな青年だったはずだ。その理由について、構成作家がある出来事について語ってくれた。
「デビュー当時のTさんは生意気だったんですよ。挨拶をしなかったり、遅刻をしたり。それを、亡くなった安岡力也さんが注意したら、ケンカになったんです。でも、力也さんは本物の『ケンカ番長』ですから、Tさんをボコボコにしてしまって。それが悔しくて、Tさんはケンカに強くなっていったそうです」
芸能界ケンカ最強伝説には、関西イチの売れっ子芸人Tを推薦したい。
【関連記事】
ASKA薬物吸引、元覚せい剤常習者が太鼓判「完全に逃げ切れる」
Written by 村上茜丸
Photo by In a N.Y. State Of Mind
【関連記事】
●三鷹高3女子高生ストーカー刺殺、非合法対策業者「うちなら被害防げた」
●半沢直樹を目指す男たち「副収入で稼いで、手取り倍返しだ!」
●三鷹高3女子高生ストーカー刺殺、非合法対策業者「うちなら被害防げた」