とりあえずローラの素顔に出会いたい
アメリカ軍普天間基地の辺野古沖移設をめぐり、政府と沖縄県の対立が深まっている。
移設計画が浮上してから約20年、これまでも県と国との訴訟騒動やプロ市民騒動など様々な騒動が勃発しており、意見を違える者たちの溝は全く埋まっていない。
このような状況下にある今月14日、名護市辺野古の埋め立て予定地の海に土砂の投入を開始されたため移転問題は新たな段階へと突入することとなった。
土砂の投入が開始された滑走路の建設予定地には美しいサンゴ礁などもあるため、大規模な反対運動も加速することに。
この問題には様々なタレントも一石を投じる発言を行っているが、大きな話題となっているのが、モデルでタレントのローラがInstagram上で「美しい沖縄の埋め立てをみんなの声が集まれば止めることができるかもしれないの」と米ホワイトハウスへ提出する嘆願書への署名に誘導し始めた点だ。
この活動には賛同するものも多く、署名数は瞬く間に目標値である10万人を突破。しかし、「移設について実は容認している地元住民が相当数いることをローラは知っているのでしょうか」「部外者が綺麗事で参戦していい問題じゃない」「政治発言するのと署名を誘導するのは全くの別問題」と不快感を抱くものも多くCMタレントとしては難しい状況に立たされることとなってしまった。
また、ローラの発言について街頭インタビューにて意見を問われた女性が
「政治的発言は、ちょっと怖い」
と回答した点も大きな話題に。この発言内容に不快感を覚えたものからは
「時代遅れ」
「うまく洗脳されてんなー」
といった心無いコメントが浴びせかけられることになってしまったが、不快感を抱いているものたちも、大多数の日本人が同様の思いを抱えていることは知っているようで、実際に「怖いとよく言われます(苦笑)」といった言及も見られる。
いずれにせよ、新たな段階へと突入することになった辺野古移設問題は、一朝一夕で解決するものではない。渦中の沖縄県側ですら、県民の意思を一つにオール沖縄での戦いを挑もうと来年2月に県民投票の実施を決定しているが、これも沖縄市、宜野湾市、宮古島市といった主要市を含む一部市町村で県民投票予算案が否決されるなど、「オール沖縄」には程遠いと言わざるを得ない状況になっている。
「YES」か「NO」の二択という単純な話に収まらない沖縄基地問題、まずは本土を含む日本中の人々が関心を持ち、問題点や利点の整頓を冷静に行うというところからオール沖縄ならぬオールジャパンで折衝案への道筋を模索すべきではないだろうか。(文◎編集部)
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