【AKB48総選挙】元ジャニーズ平本淳也が感じたAKBファンとジャニオタの共通点

2014年06月16日 AKB48 ジャニオタ ジャニーズ 平本淳也 総選挙

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akblabrador.jpgPhoto by ラブラドール・レトリバー Type-A

 

 第六回AKB48グループ総選挙は、野球場はもはや古いといわんばかりのサッカー場でのイベント公演だった。大きすぎるし広すぎる。というより最前列でもアイドルたちの顔の表情がやっと確認できるくらいの遠さだ。スタジアムの規模だと前列でも遠い距離感は否めない。しかし1万人サイズの武道館や横浜アリーナでは小さすぎて話にならないのだろう。

 AKB48グループの場合、AKBからすれば武道館クラスは「小屋」(業界用語で劇場)でしかないのだろう。味の素スタジアムは、トイレにいくのも数十分かかって大変だし、普通に売っている300円のフライドポテトを買うための行列には数百人が集っている。恐るべしAKBポテト......。

 仕事という立場で招待してもらったのであちこちと場内を見て回ったが、1~2年前と比べると、客層の「アキバ質」が薄くなっていることに気がついた。いわゆる「ヲタ」と呼ばれる連中が見当たらなかった。数年前はどこの会場でも「ここはアキバか?」という状態だったのに。そういえば付近では痛車も見かけなかった。

 そして当日、豪雨の中でも濡れながら声援を贈るファンの頑張りは素晴らしかった。この最悪なコンディションの中、彼らには「根性」を感じずにはいられなかった。開演は14時30分の予定だったが、1時間ほど押してスタート。しかも、全席指定席なのに彼らの多くは朝から行列を作って並んでいた。これはすごいことだ。長い人は開演までに6時間ほど費やしていることになり、終演まで計算すると、合計12時間以上となる。しかも豪雨の中である。もはやこれは娯楽やレジャーではない。

 この日を迎えるにあたり、多くのファンはチケットを取るために精力を注いできた。そして当日もイベントを盛り上げようと頑張っていた。AKB48グループを本気で応援しようと思ったら、ここまで大変なのか。日頃からジャニーズオタを多く目にしているオレだが、AKBはファンとの間にジャニーズにも劣らない良好な関係を築いているように思えた。

 人気アイドルには、熱心なファンが付く。そして彼らファンは、「ファン同士」の結び付きも重要視する。彼らは日頃からのイベント会場での「情報交換」も頻繁で、そこでお互いに持っている「情熱」をぶつけ合う。いや、讃え合うという方が正解だ。どれだけ自分が推しメンを好きだとか考えているとか表現は違うが基本的には推しメンへの愛情にをぶつけ合っている。フライドポテトに何時間を費やす姿は理解できなかったが、雨とか雷なんて気にせず、何時間もびしょ濡れになりながら総選挙を見守る姿は、ある意味でAKBメンバーよりも拍手を送りたい。

 とはいえ、みんな帰りの電車の時間だけは気にしていたね。見るからにアキバっぽいファンは減ったが、我に返ればみんな普通の人、それがファンだ。会場を離れれば普通の日常が待っている。だからこそ、嫌なことを忘れさせてくれるアイドルのイベントではみんなが弾け、盛り上がろうとする。それはジャニーズでも同じだ。AKBのメンバーはこんな頑張り屋のファンに支えられているのだ。

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「帰ってきたカルチャースタァ☆平本淳也」

Profile●ジャニーズ出身の実業家、作家、投資家。10歳でジャニーズ事務所から芸能界入り、30歳過ぎまでアイ ドルを続け、現在もテレビや雑誌で活躍を続けるなか、月間100万アクセスを獲るカリスマブロガーとしても知られる。22歳のときに物書きデビューして以 来、34冊の書籍を発表。http://ameblo.jp/junya-hiramoto/

Written by 平本淳也

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ラブラドール・レトリバー Type-A

ファンは修行の域。

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