Photo by 爆音に焦がれて
27時間テレビで見せたSMAPの原点回帰、森且行との融合の意味とは?
SMAPとは一体なんだろうか? 改めて説明しようと思うと一言では言い表せない。オレは良く「エンタテメント・アーティスト」という言葉でSMAPを紹介するが、彼らはやはり基本設定としては紛れもなく「アイドル」だ。アイドルの定義はいろいろあるだろうが、絶対条件としては歌って踊れて、見る人に勇気と元気を与えられる存在だと思う。その意味では、ジャニーズ事務所が産んだ史上最強の「スーパーアイドル」である。
そんなSMAPを改めて紹介するかのごとく、今回の「27時間テレビ」は作られた。まさにSMAP一色に染まった27時間だった。
今でこそ国民的アイドルグループになったSMAPだが、結成当初は決して好調なスタートではなかった。88年に結成されて今年で27年目。91年の歌手デビューからは24年目でありながら、ここまで「現役バリバリ」なアイドルというのは異例中の異例である。
ジャニーズのアイドルであって被り物の装いでコントを披露する芸人寄りのキャラキターもあれば、全国のドーム球場を超満員にする歌手でもあり、永きに渡って視聴率を取れる俳優集団でもある。
今回の「27時間テレビ」では、SMAPに関係する様々なタブーが打ち破らたのが印象深い。中居正広には「森脱退」について、木村拓哉には「視聴率」について、草なぎ剛&稲垣吾郎には「起こした事件」について、香取慎吾には「SMAP解散」について問うたのだ。SMAPがNGなしで「27時間テレビ」に臨んだことがわかる場面だった。
SMAPに関して言えば、結成当初から苦労してきただけに、あれこれイヤとは言わない、ワガママ言わない相当に出来た大人に成長している。そうしないと生きていけなかった時代に結成されたSMAPだからこそ今があるのだ。
そんなSMAPの魅力は今回の「27時間テレビ」で十分に説明されたと思うが、あらためて思うのは、それを作ったジャニー喜多川さんが凄いということ。
ジャニーズから、元祖国民的アイドル「ドリフターズ」を生み出したジャニーさんの発想こそ一遍の間違いがなかった証明である。最後はやはり「ジャニーズ事務所の凄さ」を視聴者に確実に植え付けて、この上なきポジションとステータスを誇示できたことだろう。
そしてやはり、今回の「27時間テレビ」で最大の見せ場となったのは終盤の元メンバー森且行からの手紙を読み上げた場面だろう。かつては「SMAPは最初から5人!」と森且行の存在を完全に消し去り、マスコミ箝口令まで敷いたジャニーズ事務所が、これまでの経緯すら無かったことにして、SMAP番組の「感動ネタ」として引っ張ったのは面白かった。大手メディアに至っては「森が写っている映像や画像は使用禁止」とまで細かい命令に従っていただけに、この現実をどのように受け止めているのだろうか。
そして元ジャニーズとしての立場から言わせてもらうと、この最後の森且行の手紙の場面に関して、森とSMAPの5人は今でも「友人」ということがしきりにアピールされていた。それは間違いなく事実だろう。オレもジャニーズ時代の仲間とは今でも友人だ。元ジャニーズ同士ということで、初対面でも気心許せる仲になる。そんなジャニーズ心理からしても、SMAP結成当時6人は今でも親友同士でいることに一点の疑いもない。
「帰ってきたカルチャースタァ☆平本淳也」
Profile●ジャニーズ出身の実業家、作家、投資家。10歳でジャニーズ事務所から芸能界入り、30歳過ぎまでアイ ドルを続け、現在もテレビや雑誌で活躍を続けるなか、月間100万アクセスを獲るカリスマブロガーとしても知られる。22歳のときに物書きデビューして以 来、34冊の書籍を発表。http://ameblo.jp/junya-hiramoto/
Written by 平本淳也
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